ビットコイン・ドミナンス56%超に、投資家のリスク回避姿勢など反映か
ビットコインのドミナンス
暗号資産(仮想通貨)のオンチェーン分析を行うGlassnodeは20日、週次のニュースレターの中で、ビットコインのドミナンスが上昇していることを報告した。
ドミナンスが低下した22年11月以降は上がり続けており、今月18日には56%超まで占有率が上昇したと指摘。最近は相場が低迷したり、価格変動が大きくなることが続いているが、この背景には投資家のリスク選好度や長期保有者の動向があるとしている。
ドミナンスとは
仮想通貨におけるドミナンスとは、市場全体における特定銘柄の占有率のこと。例えばビットコインであれば、仮想通貨市場全体の時価総額とビットコインの時価総額を比較して算出する。
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以下がGlassnodeが作成したドミナンスの推移のグラフ。黒線は1BTCの価格(左軸)で、オレンジ色の幅がビットコインのドミナンスを表している(右軸)。
ビットコインのドミナンスが上昇すれば、当然アルトコインのドミナンスは低下する。例えば、上記グラフで水色のイーサリアムのドミナンスは、22年11月は16.8%だったが、今月18日には15%超に低下した。
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なお、本記事執筆時点のビットコインのドミナンスは57%超で、さらに上昇している。
背景を分析
ビットコインのドミナンスは22年11月ごろから、ビットコイン価格の上昇とともに上がり続け、その後に価格上昇が止まっても占有率を維持しているようだ。
Glassnodeはこの点について「仮想通貨市場の不確実性が高まっていることで、よりリスクの低いビットコインに資金が集まっている」と指摘。投資家のリスクの許容範囲が狭まっていることを、ドミナンス上昇の一因に挙げた。
また、価格変動が大きくなっている相場でも、長期的にビットコインを保有している投資家は明らかにHODL戦略を貫き、蓄積を続けていることも指摘している。
HODLとは
価格の乱高下があったとしても、長期的な値上がりを期待して仮想通貨を持ち続ける戦略や態度のこと。言葉の由来は「Hold」の誤記とされている。日本で言われる「ガチホ」とも意味が近い。
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