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日本政府のWeb3政策まとめ【2026年】税制・規制・注目プロジェクト

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日本政府は2022年以降、自民党Web3プロジェクトチーム(Web3PT)とデジタル庁を中心にWeb3推進政策を本格化させています。2026年度税制改正大綱では暗号資産の申告分離課税(約20%)への移行方向性が決定し、金融商品取引法(金商法)への制度移行・ステーブルコイン規制の整備も進展。Astar NetworkやOasysなど日本発プロジェクトの国際展開も加速しています。

本ページでは、日本のWeb3政策の経緯・最新の税制・規制動向、そして国内主要プロジェクト・大手企業の参入状況を体系的に解説します。Web3の基礎知識・仕組みについてはWeb3とは|基礎知識・仕組み解説ページをご参照ください。

このページでわかること
  • 日本政府のWeb3推進経緯(2022〜2026年)と最新政策動向
  • 2026年度税制改正大綱:暗号資産の申告分離課税(約20%)の方向性決定
  • 金融商品取引法への移行・ステーブルコイン規制の最新情報
  • 平将明議員ら政策推進者の役割と2025〜2026年の動き
  • Astar Network(ASTR)・Oasys(OAS)など日本発主要プロジェクト
  • 大手企業(ソニー・三菱UFJ・NTTドコモ等)のWeb3参入状況

なぜ日本政府はWeb3推進に動いたのか

Web3(ウェブスリー)は、ブロックチェーン技術を基盤とした非中央集権型のインターネットです。GAFAMなど一部のプラットフォーマーにデータや富が集中したWeb2.0の課題を解決し、ユーザー自身がデータ・資産の主権を持つ新しいウェブとして世界各国で注目されています。基礎的な仕組みについては下記の解説ページをご覧ください。

Web3の基礎知識はこちら Web3とは|次世代を担う非中央集権的インターネット環境のメリットを解説

1990年代初頭のバブル崩壊以降、日本経済は総じて低成長を続け「失われた30年」とも称されます。この間に米国・中国・インドなど主要国が情報革命を経て飛躍した一方、日本は産業構造の変革に遅れ、GDPランキングで世界第4位に後退しました。

このような状況の中、政府は成長分野への投資喚起と人的資本投資の強化を表明。DX推進の一環として「Web3.0サービスの利用拡大」が成長戦略の重要な柱と位置づけられています。

特にアニメ・マンガ・ゲーム等のポップカルチャーや、グルメ・地方観光体験などIPレイヤーが強力な日本とWeb3は親和性が高く、クールジャパン戦略・地方創生政策とも連動した施策展開が期待されています。

欧米・中国のWeb3政策との比較

米国では2022年3月にバイデン大統領がデジタル資産に関する大統領令に署名し、デジタル経済圏のイノベーションをリードする姿勢を示しました。資産運用最大手ブラックロックがCoinbase Globalと提携し、主要企業のWeb3参入が加速しました。

中国では「第14次5ヵ年計画」にブロックチェーンをDXの重点技術として組み込み、香港は仮想通貨ハブを目指す構想を掲げています。こうした国際競争を背景に、日本政府も政策整備を加速させました。

日本政府のWeb3政策推進(2022〜2024年)

日本では2022年1月に自民党デジタル社会推進本部が「web3プロジェクトチーム(web3PT)」を設置。同年3月のNFTホワイトペーパーでWeb3.0を「デジタル経済圏の新たなフロンティア」と位置づけ、国家戦略として育成すべきと提言しました。

この提言を受け、日本政府は2022年6月に成長戦略へWeb3.0環境整備を盛り込むことを閣議決定。岸田政権は「新しい資本主義」の枠組みでWeb3.0推進に言及し、2022年11月の「スタートアップ育成5か年計画」にも明記されました。

デジタル庁Web3.0研究会の設立

デジタル庁Web3.0研究会(2022年)

出典:Web3.0研究会(2022年)

2022年9月30日、デジタル庁が「Web3.0研究会」を設立。民間企業・経済学者・研究機関の有識者が参画し、Web3.0のユースケースの便益・リスクを評価するレポートを同年12月に提出しました。

関連:経産省と金融庁の担当者が語る「官民共創:web3など新興技術の推進のための政策の在り方」

Web3.0と国内IPの親和性

クールジャパン戦略・地方創生政策ともWeb3.0は高い親和性を持ちます。アーティストや組織が発行するNFTやファントークンの活用により、IPホルダー・クリエイターの収益源確保やファンとの関係強化が期待されています。地方ではスタートアップと自治体が連携し、NFT・DAOを活用した地域課題解決の取り組みも広がっています。

平将明議員と政府の取り組み(2025〜2026年)

2025年10月1日、自民党Web3PT座長の平将明議員は石破内閣でデジタル大臣として初入閣しました。2022年からWeb3PTを牽引し、Web3に関するホワイトペーパー策定など政策立案に大きく貢献してきた人物です。

石破内閣は2025年10月21日に総辞職し、高市早苗首相の内閣(後に第2次高市内閣:2026年2月18日〜)に移行しました。平将明氏は石破政権のデジタル大臣退任後、現在は自民党AI・web3小委員会委員長・国家サイバーセキュリティ戦略本部長・デジタル社会推進本部本部長代行などを務め、Web3・AI政策の第一人者として影響力を維持しています。

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暗号資産のキャピタルゲイン課税(雑所得扱い)は、個人投資家には依然として最高約55%の総合課税が適用されています。2026年度税制改正で申告分離課税(約20%)への移行方向性が決定し、2028年頃の施行が見込まれていますが、損益通算・繰越控除を含むさらなる制度整備が期待されています。

平議員は引き続き、ブロックチェーン・NFTを活用した地方創生や、日本のIPを活かしたWeb3施策を推進しており、WebXなどの場で最新の政策展望を共有しています。

関連:WebX 2024 特別対談予告 越智隆雄×平将明×小田玄紀「日本のWeb3戦略と展望」

税制改正の最新動向(2026年度)

自民党は2022年の「与党税制改正大綱」で自社発行トークンの「期末時価評価課税」改正を盛り込み、Web3スタートアップの国内環境改善への第一歩となりました。続いて2023年のweb3ホワイトペーパー(案)では、他社発行トークンの保有に対する期末時価評価課税撤廃も提唱されました。

2026年度税制改正大綱(2025年12月19日与党発表)

与党が2026年度(令和8年度)税制改正大綱を2025年12月19日に発表(12月26日閣議決定)しました。暗号資産を「雑所得」から「譲渡所得」へ移行し、申告分離課税(20.315%:所得税15%×復興特別所得税率1.021+住民税5%)とする方向性が盛り込まれ、上場株式等と同等の「特定暗号資産」として扱う枠組みが示されています。

現時点では国会での法整備が進められており、施行は2028年頃が見込まれています。現行の最高55%の総合課税から大幅な負担軽減が期待され、個人投資家の国内回帰・参入促進につながると見られています。

関連:「日本から世界の中で注目されるものを」平デジタル大臣、Web3規制よりも成長重視の方針示す

ステーブルコイン・金融商品取引法への移行

2023年の改正資金決済法施行による国内ステーブルコイン解禁から、2026年の金商法移行まで、日本の暗号資産規制は大きな転換期を迎えています。ここでは最新の制度整備の動向を解説します。

改正資金決済法とステーブルコイン解禁

2023年6月1日の改正資金決済法施行により、法定通貨を裏付けとする国内ステーブルコインの発行が解禁されました。2026年5月19日に公布、同年6月1日から施行された改正により外国発行ステーブルコインが電子決済手段として認定され、国際的な企業間決済の効率化が加速しています。三菱UFJ信託銀行のProgmat Coin、みんなの銀行・四国銀行らのワーキンググループなどが実用段階に移行しています。

FATFトラベルルールへの対応

改正犯罪収益移転防止法の施行に伴い、暗号資産交換業者はFATFトラベルルール(出金時の送受信者情報通知義務)への対応を進めています。マネーロンダリング・テロ資金調達防止を目的とし、国内VASPおよび法域対象国の登録VASPに適用されます。

暗号資産の金融商品取引法(金商法)への移行

2026年4月、「金融商品取引法及び資金決済法の一部改正法案」が国会に提出されました。暗号資産取引の根拠法令を資金決済法から金商法へ移す改正が示され、インサイダー取引規制・ホワイトペーパー提出義務・情報開示義務など投資家保護策が強化されます。金融庁は2026年1月26日に「暗号資産・ステーブルコイン課」の新設方針も公表しており、監督体制の整備が進んでいます。

日本政府のWeb3動向タイムライン

2022年から2026年にかけての日本政府によるWeb3関連の主な政策・規制・税制の動きを時系列でまとめました。

日付内容
2022/1/19自民党デジタル本部のNFT特別担当に平将明議員が就任
2022/3「NFTホワイトペーパー」発行。Web3.0を「デジタル経済圏の新たなフロンティア」と位置づけ
2022/6/7日本政府、骨太方針にWeb3環境整備を閣議決定
2022/9/30デジタル庁、Web3.0研究会を設立
2022/11/10自民党Web3PTが仮想通貨税制で緊急提言(税率20%申告分離課税を目指す)
2022/12/16与党税制改正大綱で自社発行トークンの期末時価評価課税改正を決定
2023/4/7自民党web3PTが税制・規制に関する提言を公開
2023/6/1改正資金決済法施行。国内ステーブルコイン発行解禁、FATFトラベルルール対応開始
2025/5/10自民党Web3PTが「web3ホワイトペーパー」を公表。金商法への位置づけ・投資家保護の制度整備を提言
2025/10/1石破内閣発足。デジタル大臣に平将明議員が就任
2025/12/19与党が2026年度税制改正大綱を発表。暗号資産を「譲渡所得」へ移行し申告分離課税(約20%)の方向性を決定
2026/1/26金融庁が「暗号資産・ステーブルコイン課」の新設方針を公表
2026/2/2金融審議会が暗号資産の金商法移行を承認。インサイダー取引規制・ホワイトペーパー提出義務などを強化する方針
2026/4/10「金融商品取引法及び資金決済法の一部改正法案」が国会に提出
2026/5/19外国発行ステーブルコインを電子決済手段に認定する改正が施行

日本発の主なWeb3プロジェクト

日本からは、ゲーム・エンタメ分野や実社会実装に強いパブリックブロックチェーンが生まれ、国内外で注目を集めています。

Layer 1 / L2 Astar Network(ASTR)

渡辺創太氏率いる日本発パブリックブロックチェーン。Sony Block Solutions LabsとのEthereum L2「Soneium(ソニューム)」連携が特徴。NTTドコモ・KDDIとも協業し、2026年にTokenomics 3.0(固定供給モデル)を導入。

ゲーム特化 Oasys(OAS)

「Blockchain for The Games」をコンセプトとするゲーム特化型ブロックチェーン。スクウェア・エニックス・セガ・バンダイナムコ研究所・GREEなどが初期バリデータとして参画。ガスレス体験・高速処理を強みとし、近年はRWA(実物資産トークン化)・IPトークン化にも領域を拡大中。

このほか、Soneiumエコシステムの拡大や、大手企業主導のステーブルコイン・RWAプロジェクトなど、日本発のWeb3取り組みは多様化しています。政府の規制整備が進む中、企業・クリエイターとの連携が一層加速しています。

Web3に参入する主な日本の大手企業(2026年)

2026年現在、日本の大手企業はWeb3を実験段階から実用・事業化段階へと移行させています。ステーブルコイン・RWA・Soneiumエコシステム・ゲーム分野での取り組みが特に活発です。

  • ソニーグループ(Sony Block Solutions Labs):Ethereum L2「Soneium」を開発・運用。Astar Network(Startale)との協業を深め、エンターテイメントIPのWeb3活用を加速。
  • 三菱UFJ信託銀行 / Progmat:ステーブルコイン発行管理基盤「Progmat Coin」を中核に、トークン化MMFやRWAのオンチェーン化をリード。メガバンク連携で企業間決済の実用化を推進。
  • NTTドコモ:Astar Network / Startaleとの連携を強化し、ウォレット開発や地方創生プロジェクトを推進。Soneiumエコシステムとも連携。
  • スクウェア・エニックス:NFTコレクティブルアートプロジェクト「SYMBIOGENESIS」を展開(2025年7月頃サービス終了)。引き続きブロックチェーンゲーム分野での取り組みを継続。
  • KDDI:αUブランドのもとNFTマーケットプレイス・クリエイター支援・地方創生型NFTプロジェクトを展開。Oasysや他チェーンとも積極的に連携。
  • ANAグループ:世界初の航空会社NFTマーケットプレイス「ANA GranWhale」を運営。航空関連NFTやバーチャルトラベル体験を提供。
  • JR九州・地方自治体:Astar Networkなどを活用した地域限定NFTや観光証明書発行など、地方創生でのWeb3活用事例が増加。
  • その他注目企業:博報堂(Web3マーケティング支援)、サンリオ(キャラクターIP活用)、東京都(セキュリティトークン発行支援)など、伝統企業による実用化も進展。

よくある質問

日本のWeb3政策に関してよく寄せられる質問をまとめました。

日本政府はWeb3.0をどのように推進していますか?

2022年に自民党Web3PTが「NFTホワイトペーパー」を発行し、政府は成長戦略にWeb3.0環境整備を閣議決定しました。デジタル庁が2022年9月に「Web3.0研究会」を設立し、税制改正・規制整備を推進。2026年度税制改正大綱(2025年12月19日与党発表・12月26日閣議決定)では暗号資産の申告分離課税(20.315%)への移行方向性が確定しています。平将明議員が自民党AI・web3小委員会委員長として政策を牽引しています。

暗号資産の税制改正はいつ施行されますか?

2026年度(令和8年度)税制改正大綱において、暗号資産を「雑所得」から「譲渡所得」へ移行し、申告分離課税(20.315%:所得税15%×復興特別所得税率1.021+住民税5%)とする方向性が決定されました。2026年中に法整備が進められ、施行は2028年頃が見込まれています。現行の最高約55%の総合課税から大幅な負担軽減となる見込みです。

日本発の主要なWeb3プロジェクトにはどんなものがありますか?

代表的なプロジェクトとして、SonyグループとのSoneium(Ethereum L2)連携で注目されるAstar Network(ASTR)と、スクウェア・エニックス・セガ・バンダイナムコ研究所などがバリデータとして参画するゲーム特化型ブロックチェーンOasys(OAS)があります。2026年現在、三菱UFJ信託銀行のProgmat Coinによるステーブルコイン発行や、メガバンクによるRWA(実物資産トークン化)への取り組みも本格化しています。

ステーブルコインの国内発行は解禁されましたか?

2023年6月1日の改正資金決済法施行により、法定通貨を裏付けとする国内ステーブルコインの発行が解禁されました。さらに2026年5月19日に公布、同年6月1日から施行された改正により外国発行ステーブルコインが電子決済手段として認定され、三菱UFJ信託銀行のProgmat Coinをはじめ複数のプロジェクトが実用段階に移行しています。

暗号資産の金融商品取引法への移行とはどういう意味ですか?

2026年4月に「金融商品取引法及び資金決済法の一部改正法案」が国会に提出され、暗号資産取引の根拠法令を資金決済法から金商法へ移す改正が進められています。インサイダー取引規制・ホワイトペーパー提出義務・情報開示義務など投資家保護策が強化されます。金融審議会は2026年2月3日に移行を承認しており、制度整備が本格化しています。

平将明議員はWeb3政策でどのような役割を担っていますか?

平将明議員は2022年1月に自民党デジタル社会推進本部のNFT特別担当に就任し、Web3PTを牽引してきた人物です。2025年10月の石破内閣でデジタル大臣として初入閣。退任後も自民党AI・Web3小委員会委員長・国家サイバーセキュリティ戦略本部長として政策立案に携わり、NFTホワイトペーパーや税制改正大綱の実現に大きく貢献しています。

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