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ビットコイン1600万円回復、米国債格下げで「国家リスク回避」の資金流入が加速|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は確りとした推移で1月31日ぶりに1600万円を回復した。

前週にムーディーズが米国債を格下げしたことで、週明けの米株先物が下落すると、BTCも連れて1550万円から1500万円まで水準を下げたが、米国時間には買い戻しが入り、下げ幅を奪回した。

その後は節目の1550万円を背に揉み合う展開が続くも、テキサス州で暗号資産(仮想通貨)準備金法案(SB21)が2回目の読会を賛成大多数で通過した他、米国からの資金逃避がBTC相場の支えとなり、21日の米国時間序盤には1550万円を上抜けた。

その後、一時的に米国株相場の急落に連れて下落するも、SB21が3回目読解で可決されたこともあり、再び上昇すると、この日はドル建てで史上最高値(ATH)の更新に成功。翌22日アジア時間も買いの流れが続き、ドル建てでは11万ドル、円建てでは1600万円回復に成功した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成
出所:Glassnodeより作成

米国債の格下げに加え、米下院でトランプ減税が可決されたこともあり、財政問題への懸念で今週は米国債とドルから資金が抜け出た。これにより米金利は長期の年限で上昇したわけだが、「国」というカウンターパーティ・リスクが意識され、BTCに資金が流れ込んできていると言える。

実際、米国の現物ビットコインETFへの資金流入も加速しており、今週は22日時点で既に25.3億ドルと、過去5番目に大きい純流入額を記録している(第2図)。月間でも50億ドルの純流入を超えており、今年の2月〜3月の純流出額(-42.2億ドル)を帳消しにしている。

【第2図:BTC対ドルと週間ETFフロー】
出所:Glassnode、farsideより作成

一方、BTCのオプション市場では、ドル建ての現物価格が史上最高値を更新した割に盛り上がりに欠ける取組内容となっている。

22日時点では12万ドルと13万ドルストライクで建玉が増加していることがわかるが、期先の限月ではアップサイドのコールやファーOTMコールを物色する動きは確認されない(第3図)。

昨年11月に米大統領選でトランプ氏が勝利した直後は、アップサイドのコールが積極的に物色され、ガンマヘッジによって相場上昇に拍車が掛かった訳だが、足元のオプション市場動向はそうしたガンマスクイーズを誘発するほど取組が行われていないと指摘される。

12万ドルと13万ドルで建玉が増加した限月は、主に6月6日と7月25日限となっていることから、相場には短期的にもう少し上昇余地が見込まれている一方、6月は上昇が一服する可能性が織り込まれていると言える。

「米国売り」やETF経由の資金流入は来週にかけても続くことが見込まれ、BTCにとっては好環境ではあるが、テクニカル的な過熱感も強まってきており、調整入りまでの賞味期限は意外と短いかもしれない。

【第3図:DeribitのBTCオプション建玉(前日比)】
出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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