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ストラテジー、ビットコイン下落より資金調達力にリスク=レポート分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 年間17.6億ドルの資金負担
  • 社債影響はBTC96%下落から

資金調達に依存

ビットコイン(BTC)トレジャリー企業最大手のストラテジーが保有する84.4万BTCは、220億ドル規模の社債と優先株による請求権の下に位置づけられていることが、米調査会社レジーム・インテリジェンスが8月中旬にえ公表したレポートで明らかになった。同レポートは、同社のビットコイン集積モデルが継続的な資金調達力の維持に依存している構造だと指摘した。

同社のビットコインの取得原価は総額633.6億ドル、平均取得単価は1BTCあたり7万5,385ドルに達した。レポート公表時点である8月13日の相場6万4,279ドルで評価すると保有分の時価は540.2億ドルにとどまり、含み損は約93億ドル、含み損率は14.7%に達した。なお、8月26日時点のビットコイン価格は7万8,936ドルまで回復しており、この水準では含み損が解消し、平均取得単価に対して約4.7%の含み益に転じる。

ビットコインの請求権では、67.5億ドルの転換社債と、154.3億ドル規模の5種類の永久型優先株が普通株に優先する。同社は優先株配当や社債利息の原資として46.5億ドルの現金準備金「米ドル準備金」を確保している。なお、26日時点では米ドル準備金は51億ドルに増加し、新たな米ドル資金枠「USD Cash」も新設された。

年間の資金負担は優先株配当17.25億ドルと社債利息3,500万ドルを合わせて約17.6億ドルに達する一方、2026年上半期の営業キャッシュフローは985万ドルにとどまった。本業のソフトウェア事業も第2四半期に1,560万ドルの営業損失を計上しており、資金負担の大半を外部調達で賄う構造だという。

関連記事:ストラテジー、新設『USD Cash』で機動力強化 ビットコイン購入停止継続

ビットコイン保有最大手ストラテジーが米ドル準備金を51億ドルに拡大し、優先株式STRCの買い戻しも実施したと発表した。ビットコイン価格上昇に伴い、同社の含み益拡大が投資家心理を支えている。

実際に進む逆回転

レポートは、株価が純資産価値を上回る局面で増資しビットコインを積み増す「フライホイール」構造が、逆に株価が下落すると増資が希薄化要因に転じ、資金調達力が細る仕組みだと分析した。実際に同社は2026年、転換社債の一部を割引価格で買い戻す一方、優先株配当の原資としてビットコインを2億1,840万ドル売却しており、想定される逆回転がすでに始まっている。

レポートの試算では、レポート基準時点(8月13日、1BTC=6万4,279ドル)から転換社債への支払いに支障が出るにはビットコイン価格が約96.1%下落する必要があり、最も劣後する優先株への影響が生じるには67.5%の下落が必要になるとした。ただし価格下落単体で強制清算を招く条項は存在せず、真のリスクは資産価値の毀損ではなく資金調達環境の悪化にあるとした。

関連記事:ビットコインが2.1万ドルに下落でも担保不足にならず、ストラテジーがデータ共有

仮想通貨ビットコインの財務企業ストラテジーのマイケル・セイラー会長は、同社の資本市場での戦略による影響を追跡できるウェブページを共有。同社もビットコインの価格基準の新たな指標だとして同じウェブページを紹介した。

迫る転換社債の返済

さらに、転換社債元本の88.1%は2027年9月から2028年9月までの1年間に投資家が償還請求できる権利(プット条項)を持ち、現行水準では準備金が枯渇するまでの期間は約2.64年と試算された。レポートは、この償還請求の集中と準備金の残存期間が資金繰りの実質的な制約になるとの見方を示した。

レポートを執筆したシェリフ・サード氏は、ストラテジーがもはや単なるビットコイン集積会社ではなく、負債管理の性格を強めた企業になったと分析した。同社の経営陣は、優先株「STRC」が額面100ドル近辺で安定的に取引される状況が確認できるまで、現行の年12.00%の配当利率引き下げを見送る方針を示している。

解説記事:ビットコインを保有する上場企業ランキング|世界・日本TOP10を徹底比較【2026年6月版】

世界・日本のビットコイン保有上場企業をランキング形式で比較。ストラテジーを筆頭に、メタプラネットなど国内外の最新保有量・財務戦略・投資リスクを解説。

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