- 米司法省がバイナンスの和解合意順守を精査
- バイナンス、違反なら数十億ドルの追加罰金も
和解合意の精査
米ブルームバーグは10日、米司法省刑事局のタイセン・ドゥバ局長が今週のインタビューで、世界最大の仮想通貨取引所バイナンスによる2023年の和解合意の順守状況を精査していると明らかにしたと報じた。同局長は具体的な内容への言及を避け、バイナンスが合意に違反していると述べたわけでもない。
米連邦検察は、バイナンスが対イラン制裁違反につながる特定の取引を止めなかったかどうかを調べてきた。捜査を主導するニューヨーク・マンハッタン連邦検事局は司法省刑事局と連携しており、9月にはイランの闇市場での原油販売で得られ、バイナンスを通じて資金洗浄されたと主張する6,100万ドルの没収を求めた。
バイナンスは2023年11月の和解合意で、資金洗浄防止法や無許可の送金業、制裁関連法への違反を認めて有罪答弁に応じ、約43億ドルの制裁金の支払いとコンプライアンス体制の強化を受け入れた。同合意でバイナンスは、資金洗浄や銀行取引、制裁違反に関する連邦法に絡む不正の証拠や申し立てを政府に報告する義務を負った。
ブルームバーグは、バイナンスが合意違反を問われた場合、和解で決着した犯罪行為について訴追され、再起訴や数十億ドル規模の追加罰金につながる可能性があると指摘した。ただし、バイナンスや同社の従業員が不正行為で告発されたわけではなく、捜査が起訴や提訴に至らず終わる場合もあるという。
関連記事:バイナンス、対イラン制裁違反の疑いで米検察が捜査=ブルームバーグ
バイナンスが対イラン制裁違反の可能性を巡り、米連邦検察の捜査を受けていると、ブルームバーグが関係者の話として報じた。マンハッタン連邦検事局が主導し、司法省刑事局も加わる。同社は2023年に約43億ドルの司法解決に応じている。
2026年の関連報道
2026年に入り、米紙ニューヨーク・タイムズと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2月、2024年3月から2025年8月の間に約17億ドルがイラン関連の主体に流れた可能性を指摘し、社内調査を担った担当者が解雇されたと伝えた。
また、ブルーメンソール上院議員は2月25日に上院調査を始め、4月17日には司法省と財務省傘下の金融犯罪取締ネットワークに書簡を送り、コンプライアンスの監視状況に関する文書を4月24日までに提出するよう求めた。
バイナンスはこれらの報道について、イランの主体と直接取引した口座はないとして繰り返し否定し、ウォール・ストリート・ジャーナルの親会社ダウ・ジョーンズを名誉毀損で提訴するなど、法廷でも反論を続けている。今回の精査を巡り、同社は「管理体制の強化に継続的に取り組んでおり、法執行機関への協力に全力を尽くす」とコメントしたという。



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