- 大手の三者間レポ基盤でトークン化資産を初活用
- BNYがシタデルに翌日物の資金調達で現金提供
米国債の担保利用
米金融大手のBNYは13日、証券会社シタデル・セキュリティーズと、トークン化した米国債を担保に使う短期の資金調達取引(三者間レポ)の一連の手続きを完了したと発表した。大手の三者間レポ基盤でトークン化資産が使われたのは初めてだという。
今回の取引の背景には、担保をより速く効率的に動かす手段を市場参加者が求めている状況があるという。BNYの決済・担保管理部門グローバル責任者、ブライアン・ルエイン氏は、米国債市場の取引がより連続的になる中、流動性・資金調達・担保を支える基盤も歩調を合わせる必要があると述べた。
そこで今回の取引では、シタデル・セキュリティーズがBNYを通じて取引プラットフォームのトレードウェブで2年物米国債を購入し、約定後に同債がBNYの非公開デジタル台帳でトークン化証券として記録され、標準的なT+1(約定日の翌営業日に決済)ではなく数分以内に決済された。決済後、シタデル・セキュリティーズはこのトークン化米国債を担保に翌日物の三者間レポを行い、BNYが見返りに現金を提供した。
見解と今後の展開
今回の取引を受け、BNYはトークン化した米国債が速度・透明性・業務効率の向上を支えうるとの見方を示した。今回の取引は、トークン化資産が発行・決済にとどまらず担保・資金調達の中核業務に使えることを示すものであり、伝統的な市場インフラと稼働時間が延びているデジタル市場をつなぐ戦略の一環だという。
今回の取引を巡り、BNYで最高イノベーション・市場変革責任者を務めるキャロリン・ワインバーグ氏は、決済と資金調達の両方でトークン化米国債を使うことで、より連結された効率的な常時稼働の金融システムを実現できると述べた。
シタデル・セキュリティーズのデジタル資産オペレーション責任者、ダン・ドハーティ氏は、決済から資金調達へトークン化米国債を効率的に移せる実用的な事例だと評した。
今後の展開として、BNYは仮想通貨分野でも使われるブロックチェーン上での決済・資金調達を支えるデジタル現金とトークン化預金の機能を追加する計画だ。また、連邦準備制度が決済対象とする証券と米国の三者間取引の従来型決済基盤の稼働時間を延長し、来年には欧州・アジアの取引時間帯への拡大を視野に入れているという。



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