仮想通貨トレーダー向けスマホが中国で販売へ|HuobiのVC部門も出資を通じて支援
- ブロックチェーンスマホをHuobiが支援
- ブロックチェーンを搭載したトレーダー向けスマートフォンが、9月11日にも中国で発売開始される。スマートフォンにウォレットを内蔵するなど、仮想通貨の利用を意識した工夫が施されている。
ブロックチェーンスマホの普及拡大へ
仮想通貨取引所Huobiは、トレーダー向けにカスタマイズされたブロックチェーンスマホを製造するプロジェクトを支援すると発表した。9月11日にも中国で発売開始される。
このスマートフォンは、ブロックチェーンプロジェクト「Whole Network」を通して製造されているもので、本プロジェクトには、Huobiのベンチャーキャピタル部門「Huobi Capital」が出資を行なった。
上記スマートフォンの普及を拡大する仕組みには、ブロックチェーン上で発行されるネイティブトークン「NODE」も関わっており、トークン設計を応用した仕組みのブロックチェーンスマホを提供する。
「NODE」は、HuobiのIEO(Initial Exchange Offering)向けのプラットフォーム「Huobi Prime」でも取り扱われているトークンで、アプリのダウンロードや広告の閲覧、新しいユーザーの招待やコンテンツの共有や配信といった活動の報酬として支払いへの利用も見込んでいる。
流通メカニズムの目的では、トークン設計などを利用して、ユーザーの行動データを蓄積し、マーケティングやアプリの設計に役立てるという。
また仮想通貨のトレーダーをターゲットにして、スマートフォンには仮想通貨用のウォレットが内蔵(コールドウォレットの機能も追加)されたほか、仮想通貨取引に関連する通常のアプリやdAppsをダウンロードするための専用アプリストアが、最初からインストールされている。
中国とブロックチェーンスマホ
今回のニュースは、中国通信大手の中国電信(チャイナ・テレコム)がブロックチェーンを搭載したスマートフォンに関するホワイトペーパーをリリースした直後に報じられた。中国電信は、ユーザーにデジタル資産を管理するプラットフォームとして5G(第5世代移動通信システム)対応のスマートフォンを利用してもらい、そのスマートフォンをイーサリアムブロックチェーンに統合しようとしている。
関連:中国電信、ブロックチェーンスマホに関する事業計画書をリリース
HuobiのCEOのLivio Weng氏は、ブロックチェーンスマートフォンを製造する動きは、仮想通貨の管理にスマートフォンを活用するユーザーが増加し、中国で5Gネットワークの準備が進んでいることで加速しているかもしれないと話す。中国電信は、国内の大手通信事業者2社と共に、年内にいくつかの都市で5Gネットワークを試験利用する計画だという。
Weng氏は「産業が発展し、5Gのような新しい技術がますます通信システムに導入されるにつれて、モバイル端末でトレードや取引をしたい仮想通貨のコミュニティが増加すると信じている。このことから、ブロックチェーンを活用した端末にニーズがあることは明らかだ。いま我々は顧客のニーズを満たすための最初の一歩を踏み出した」と語っている。
Huobiが支援するブロックチェーンスマートフォンは、515ドル(約5万5000円)の価格で、9月11日から中国で販売される予定だ。購入にはHuobi Tokenを利用でき、Huobi Primeのユーザーには割引が適用される。
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