ブロックチェーン利用の「証券リアルタイム決済ビジネス」が本稼働 Credit Suisseや野村Gインスティネットが利用へ

株取引決済にブロックチェーン活用

ビットライセンス取得済みのステーブルコイン発行企業Paxos社が、プライベートブロックチェーンを介してリアルタイムに証券決済を行う、有価証券の決済ビジネスを正式に開始した。

20日の発表によると、Credit Suisseと野村グループのインスティネットの2社が最初に本サービスを利用することになるという。今回Paxos社は、米国に上場している株取引の決済で両社をサポートする。今後はSociete Generaleもサービスを利用する予定だ。

本サービスでは、許可型のブロックチェーンを利用。Paxos社の担当者は「リアルタイムな環境で米株取引の決済にブロックチェーンが使われるのは初めてだ。また米国の株式が証券保管振替機構DTCと証券決済機構NSCC以外で決済されるのも初である」と説明している。

本サービスについては昨年10月、Paxos社が米証券取引委員会(SEC)から「No-Action Letter」を受け取ったことを発表。ブロックチェーンを基にした新たな決済サービスの実証実験を行う許可を得たことが報じられた。

関連Paxos社、有価証券決済にブロックチェーンを活用

Paxos社は20日、決済機関としての認可を新たに今年SECに申請することも発表。証券会社間の全ブローカーディーラーに決済サービスを提供することが目的だ。

Credit Suisseのデジタル資産市場担当のトップは、「このサービスによって企業は、取引後の作業を効率的にコストを抑えながら行えるようになる。従来の決済プロセスで処理された資産を開放するだろう」と語っている。

Paxos社のプロダクトマネージメントの責任者は、約18カ月間サービスの開発に取り組んできたと述べていた。Paxos社はウォール街の1000兆ドル規模の市場に参入することになる。

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