デジタルドルの研究に透明性欠如、米公聴会で議員が指摘

デジタルドル研究の透明性を要求

12日に行われたデジタルドルに関連する米国の公聴会で、Tom Emmer議員はその研究に関する情報を連邦準備理事会(FRB)が公開するべきと指摘した。

公聴会は、コロナ刺激策の一環で給付金配布の改善策についてデジタルドルなどの電子送金方法を模索するもので、ドルのデジタル化を推進する非営利団体「デジタルドル財団」のトップを務めるGiancarlo(CFTCの元会長)も専門家として出席した。

Emmer議員は連邦準備理事会(FRB)が進めているデジタルドルの研究に対し、「私をはじめ、多くの議員もデジタルドルのプロジェクトを支持しているが、連邦準備理事会から研究に関する進捗報告などの情報開示が行われていないため、透明性に欠けている」と話した。不透明な情報開示を国民が問題視する可能性を指摘した。

米ドルは日々変化し、公衆のためのインフラであるため、新たな決済システムはオープンで包摂的でなくてはならない。

FRBは国民に価値の交換手段とその自由を保証し続けるために、実際何を行なっているのか知らせる義務がある。

デジタルドルに関する研究は、2月にFRBのパウエル議長は「現時点では、デジタルドルの可能性を模索している」と話したが、それの開発や発行については方針が定まっていないと説明した。

一方、専門家として出席したGiancarloは、国民のIDや投票のデジタル化が進んでいる今、米ドルの近代化・デジタル化は将来社会の発展に備えるものとして必要不可欠と促した。

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