SBIファイナンシャル、英仮想通貨マーケットメイカーB2C2に約32億円を出資
SBIがB2C2に出資
SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社が1日、暗号資産(仮想通貨)マーケットメイカー事業を行うB2C2 Limitedに出資することで同社の既存株主と合意したと発表。businesswireの報道によれば、計3,000万ドル(約32億円)の株式を購入する。
SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社は、SBIホールディングス株式会社の100%子会社で、金融サービス事業の中間持株会社。
B2C2は、暗号資産業界における大手マーケットメイカーで、英国の他、米国、日本等に拠点を置きグローバルに事業を展開。大手欧米投資銀行の為替・金利・商品部門などを経験した電子取引部門出身のトレーダーやクオンツ・アナリストが24時間/365日で暗号資産の流動性を提供しているという。
同社子会社は昨年1月、UKで初となる暗号資産CFD(差金決済取引)のライセンスを金融行為監督機構(FCA)から取得している。
SBIホールディングスの北尾社長は、出資について以下のように抱負を述べた。
グローバルに多くの取引先を持ち、豊富な流動性と優れた価格競争力、商品ラインナップ等を顧客向けに提供するB2C2社との間には、多くのシナジーが期待できる。
協業を通じて、暗号資産分野における革新的な商品開発に取り組んでいく。
B2C2 LimitedのCEOのMaxim Boonenは、以下のように語った。
日本のリーディング金融グループであるSBIグループとパートナーシップを組むことにより、SBIの顧客はグローバルな暗号資産市場へのアクセスが一層進み、我々にとっても、より競争力の高いプライスと流動性の提供などが可能となることを嬉しく思っている。
我々の洗練されたマーケットメイカーとしての各種戦略とSBIグループの顧客基盤などの強みが融合することにより、我々はゲームチェンジャーとなれると確信している。
Boonenによると、今後B2C2は暗号資産取引所SBI VCトレードの主要流動性プロバイダーとなる。また、B2C2は現在マーケットメイカーの立ち位置だが、今後は機関投資家が暗号資産市場に参入しやすくなるように、ブローカー業も事業拡大の方針に取り入れるという。
SBIの新動向
6月26日の経営近況報告会で、SBIホールディングスは国内初の「暗号資産ファンド」を立ち上げ、夏頃より個人投資家向けに募集開始を予定することを発表した。
投資先の銘柄組入比率は、SBI傘下のモーニングスターのアドバイスによって定められるとしているが、資料内容ではXRPが約50%を占めることになる
SBI VCトレード株式会社は6月29日、暗号資産取引が可能なスマートフォンアプリ「VCTRADE SP」のサービスを開始。現在はiOS版のみ対応しているが、今後Android版も対応予定という。
参考:SBI
参考:businesswire
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します