米大手仮想通貨決済企業BitPay、ビットコインウォレットをSegWit対応へ
SegWitをサポート開始
米大手仮想通貨(暗号資産)決済企業BitPayは2日、同社アプリのビットコインウォレットのオプション機能にSegWitを追加したことを発表した。
BitPayはSegWitの利用で、一般的には手数料を約30%減少させることができると説明。プロダクトの改良を進める中で、手数料の負担を軽減し、ユーザーエクスペリエンスを向上させた。今年中には全てのビットコインウォレットで、SegWitをデフォルトにするという。
SegWit(Segregated Witness=分離された署名領域)は、取引データの一部である署名をトランザクションから分離させることで、1ブロックに含められるトランザクションの量を増やすことができる技術。これによってデータの処理速度が上がり、取引承認の遅延を解消することもでき、手数料の減少につながる。
BitPayのプロダクト責任者は仮想通貨メディアCoinDeskに対し、「SegWitの追加は、小売店からのフィードバックを元に行った」と語った。
公式サイトによるとBitPayは2020年、月間で平均9.8万件の取引を処理している。現在の取引の91.93%がBTCだ。
なお市場全体のBTCの送金では、6月27日時点で63%がSegWitを利用している。
BitPayはSegWitのサポートに加え、アプリの手数料を概算するアルゴリズムをアップデートしたことも発表。正確性を向上させ、取引確認の時間を短縮し、この方法でも手数料を下げること可能だという。
新たなアルゴリズムで、以前よりも手数料を5%から10%削減することができるようになったと説明。SegWitを利用しているかどうかに関わらず、全てのBTCウォレットアップデートに対応している。
参考:BitPay
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