中国国家ブロックチェーン構想、6種類のパブリックチェーンを統合へ イーサリアムやテゾスなどが対象
BSNがブロックチェーン統合へ
中国の国家ブロックチェーンインフラプロジェクト「BSN(Blockchain-Based Services Network)」が、6種類のパブリックブロックチェーンを統合することが分かった。BSNが描く「ブロックチェーンのインターネット」の基盤となるサービスハブの構築でブロックチェーンの多様化に取り組む。
今回対象となるのは、イーサリアム、イオス、テゾス、Nervos、ネオ、IRISnet。8月10日にローンチされるBSNの海外版「BSN International Portal」に統合される予定だ。これら6種類のブロックチェーンの開発者は、BSNが海外に設置するデータセンターのストレージや帯域などのリソースを活用して、dApps(分散型アプリケーション)の開発が行えるようになる。
ブロックチェーン間のデータのやりとりを仲介するインフラプロジェクトとして、パブリックブロックチェーンのデータ交換等の仕組みも整える。
「ブロックチェーンのインターネット」を目指し、国家情報センター主導で開発が進められてきたBSNは、今年4月に正式なローンチを行なっている。BSN自体はブロックチェーンのプロトコルではなく、様々なブロックチェーンを組み合わせて使用するインフラプラットフォーム。dAppsの開発や導入を迅速かつ低コストで行えるグローバルなインフラになることを目指している。
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規制の関係上、中国国内では許可型ブロックチェーン向けのサービス「BSN China Portal」しか利用ができないため、「BSN International Portal」は海外向けに提供する。そこに統合されるブロックチェーンは、今後も毎月3から5種類のペースで追加される予定。dAppsの開発に利用されるブロックチェーンがメインで選ばれる。
今回選別された6種類のブロックチェーンについて、イーサリアムとイオスが統合されることは4月の時点で報じられていた。今回最初の6種類を選んだ根拠は明かされていないが、「中国版イーサリアム」とも呼ばれるネオと、中国発のブロックチェーンNervosが追加された。
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BSNは今後も、dApps開発において時間短縮やコスト削減を可能にするツールを開発するため、各ブロックチェーンの開発チームと協業を進めるとしている。世界中にノードを立て、より多くのフレームワークをエコシステムに統合することによって、拡大を図っていく。
参考資料 : BSN
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