米コインベースに出資のRibbit Capital、新規株上場で3.5億ドルの資金調達を計画

Ribbit CapitalがIPOを計画

仮想通貨(暗号資産)やブロックチェーンなどフィンテック業界のスタートアップに投資を行うRibbit Capitalが、3.5億ドル(約372億円)の資金調達を計画していることが分かった。

資金調達のために米証券取引委員会(SEC)に目論見書を提出したのは、新たに設立したSPAC(Special Purpose Acquisition Company:特別買収目的会社)のRibbit LEAP。IPO(新規公開株)を通して買収を行う計画だ。IPOの管理を担当するブックランナーは米最大手銀行JPモルガンチェースが務める。

SPACとは、その企業自体は特定の事業を持たず、主に未公開会社や事業を買収することのみを目的としている。目論見書によれば、Ribbit LEAPは事業のパートナー企業をまだ選んでもいないし、候補となっている企業と実質的な対話もしていない。SPACはIPO時点で買収先が特定されていないため、「ブランクチェック(白地小切手)会社」とも呼ばれる。

通常の上場企業は大きな買収を行う際、株主の承認が必要となるが、SPACはそこに柔軟性を求める。目論見書にはリスク要因として「株主の大多数が反対しても最初の買収は実行される可能性がある」と記載した。

今回のIPOで仮想通貨やブロックチェーンの関連企業を買収するかといった詳細は明らかになっていない。

Ribbit Capitalについて

Ribbit Capitalは、Facebookが主導する仮想通貨リブラの運営組織である「リブラ協会」の創設メンバーの1つだ。過去に米大手取引所コインベース、カストディ企業のXapo、分析企業Chainalysisなど複数の企業に出資している。

企業のアドバイザーには今年、以前米財務副長官を務めたSigal Mandelkerが加わった。マネーロンダリング対策(AML)や本人確認手続き(KYC)について仮想通貨の規制を主導した人物で、今回の目論見書の提出をサポートしている。

関連仮想通貨の設計段階でマネロン対策を組込む必要あり 米財務省幹部が警告

参考資料 : SEC

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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