コインベースIPO実現すれば強気サイクル、ビットコインは米株軟調で底割れ懸念も

仮想通貨市況

新型コロナの感染再拡大とそれに伴うロックダウン(都市封鎖)懸念から、米国株式市場はNYダウが361ドル安と反落。

同国内における早期の景気回復期待が後退する一方、感染拡大が業績悪化に直結しにくいハイテク株は堅調で、Amazonなどが牽引する「ナスダック」は、6営業日中5日高値更新している。

ビットコイン(BTC)価格は9430ドル(101.9万円)まで続伸するも、ダウの下落で勢いを削がれると9日23時頃から急落。一時9160ドル(98.3万円)まで値を下げた。

ファンドマネージャーのチャールズ・エドワーズは、投資家の恐怖心理を反映するVIX指数を挙げ、「相場の不確実性」が高まっている時は、ビットコイン市場と米国株式市場(S&P500)が相関する傾向にあることを指摘している。

ビットコイン(BTC)市場は、半減期明けに年初来高値付近から反落してボラティリティが減少した6月以降低調な相場が続く。

仮想通貨のデリバティブ取引は記録的な低水準をつけており、概して全体としての「未決済金利」は回復していない。Coinbaseの1日あたりの取引量は、大半が約8,000万ドルに留まり、BitMEXなどデリバティブ取引所も引きずられている。

今年3月以降のビットコイン価格は自立よりも依存傾向にあり、多分に洩れず今回も米国株式市場に足を引っ張られるような形となった。一方で、ビットコインドミナンス低下に伴い、アルトコインが再び活況を見せるなど、相場全体として沈んでいるわけでもない。

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著名アナリストNebraskanGooner(@nebraskangooner)は、今年3月のメルトダウン直前にみられたチャートパターンを指摘し、上昇ウェッジの下方ブレイクを示唆した。今後、米ダウ市場が大暴落するようなことがあれば、ビットコイン市場も連れ安となるおそれがある。

なお、ブルームバーグのアナリストMike McGloneは、「ビットコインの性質は、投機的資産から金などと同様の暗号資産へと徐々に移行しつつある。」とした上で、「ボラティリティは次第に減少していくものと思われるが、価格上昇によって解消されると予想している。」と独自の見解を示している。

コインベースのIPO実現で強気サイクルも

最大手仮想通貨取引所コインベースが、今年中にIPO(新規公開株)を実施する可能性が浮上している。ロイターが独占レポートで報じた。

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仮想通貨・ブロックチェーン業界の旗艦企業である米コインベースが株式市場に上場するとなれば、業績や時価総額などがベンチマークとして大いに関心を集めることになる。証券取引所に株式上場を検討しているとされる仮想通貨企業には、XRPの開発を行うRipple Labsやマイニング最大手のBitmainなどが存在する。

2012年に設立され、3,500万人以上のユーザーを抱える業界最大手の仮想通貨取引所コインベースは、米シリコンバレーの大手ベンチャーキャピタリストから、80億ドルを超える資金調達を行っている。

Placeholder Capitalのパートナーであり、ARK Investの元アナリストであるChris BurniskeChris Burniske(@cburniske)は、コインベースの上場が、仮想通貨のポジティブなサイクルの始まりとなる可能性があると指摘した。

2017年には、Winklevossの「ビットコインETF」の申請や、ICO(Initial Coin Offering)の過熱が、ビットコインやイーサリアムへの関心を急速に高めた経緯がある。


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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します