仮想通貨国際サミット第2回 「V20」開催へ、FATFや金融庁要人らが参加
2020年のV20
主要国20のグローバルサミット「G20」に因んで19年に創立された暗号資産(仮想通貨)業界サミット「V20」は、20年11月16〜18日に今年も開催予定であることが発表され、登壇人物やアジェンダが判明した。
第1回V20サミットは、19年に大阪で開催されたG20と並行して行われた。V20は、FATFが指定するVirtual Asset Service Provider(VASP)が主体となるサミットで、国際的な仮想通貨エコシステム(送金や決済領域など)の将来性に重要なグローバルカンファレンスである。
19年のV20には、日本の財務省副財務官やFATFの書記官を含む要人が参加し、資金洗浄(AML)とテロ資金対策(CTF)の方針や政策についてディスカッションを行った。
第1回V20サミットにはCoinPostも参加し、取材を行なっている。
関連:FATF書記官「日本の仮想通貨規制は2年先を行っている」|V20 CoinPost取材
20年V20のアジェンダ
今年のG20首脳会合は、11月21日〜22日に議長国のサウジアラビアのリヤドで開催予定だが、V20はこれに先立って開催する格好だ。
開催時間は、日本時間16日の18時〜18日の20時30分。新型コロナの世界的感染が原因で今回はバーチャルカンファレンスの形をとる。V20サミットへの参加は有料で、2,000ドル〜となる。
アジェンダ詳細
初日の16日には、インターナショナル・デジタルアセット・エクスチェンジ・アソシエーション(IDAXA)のAnson Zeall会長や、FATFのDavid Lewis事務局長、米財務省の国家安全部Sandra Garcia部長などが登壇、「仮想通貨セクターの次期規制チャレンジ」などについて語る予定だ。また、パネルディスカッションには、日本金融庁の羽渕貴秀 総合政策局総務課国際政策管理官も参加する。
IDAXAとは、仮想資産に対する各国の規制を統一していくことなどを目標とした国際団体で、昨年7月にV20から発足し、日本からは日本ブロックチェーン協会(JBA)と日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)も加入している。
17日は、分散型金融における資金洗浄(AML)とテロ資金対策(CTF)をテーマとしたパネルに、日本のブロックチェーン開発企業「ソラミツ株式会社」の武宮誠CEOなどの業界有識者が登壇。ステーブルコイン分野のディスカッションでは、テザー社のコンプライアンス責任者Leonardo Real氏などが参加する。
そして最終日では、FATFの「トラベルルール」の対応方法や、業者間情報共有にあたるメッセージングに関して討論される予定だ。
トラベル・ルールとは、資金洗浄やテロ資金調達を防止する国際的な電信送金ルールで、VASPには取引の際、送金者と受取人の情報を収集・交換し、その情報の正確性を保証することが求められる。
参考:V20
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します