「仮想通貨市場に3つの潮流」100億円超のビットコインを購入した米資産運用会社
仮想通貨市場に潮流変化か
大手資産運用会社Stone Ridge Holdings Groupは10月13日、準備資産への追加として1万BTC以上のビットコイン(当時100億円超)を購入。同社の共同設立者Robby Gutmann氏は今月13日、ポッドキャスト「The Break Down」に出演し、大量のビットコイン購入に至った理由などについて説明を行った。
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同社はビットコイン購入の発表に際し、「中央銀行のお金印刷による不利益をヘッジするため」、「自社の準備資産戦略の一環だ」と説明していた。
今回、Gutmann氏によれば、最近の仮想通貨市場では、三つのトレンドが明白に見て取れると話す。それら潮流の変化が、ビットコイン大量購入のきっかけの一つになっていたようだ。
同氏は、以下の三つのトレンドを挙げた。
- 投資信託の配当額の増加
- より高度な金融商品への需要の増加
- 規制の明確化による、金融機関の態度の変化
個人投資とは対照的に、現在、投資信託の規模は大幅な増加傾向にあり、配当額は10~100倍にまで増加しているとのことだ。またGutmann氏曰く、より高度な金融商品へのニーズが高まっていると話し、ただ単にビットコインの購入及び保有に止まらない運用方法が求められているという。
さらに今年9月には、米通貨監督庁(OCC)は連邦公認銀行による仮想通貨のカストディを認める旨を綴った新ガイダンスを発表。
こうした規制の明確化が、伝統的な金融機関の仮想通貨市場への参入を後押ししていると話し、参入を本格的に検討する機関も増加していることを伝えている。これら3つの大きなトレンドの重なりが、今回のBTCの大量購入の決定につながったようだ。
Stone Ridgeのほか、Square社の4,709BTC購入やMicroStrategy社の38,250BTC購入の事例もある。
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ビットコインの魅力
Gutmann氏は、ビットコインの魅力や市場参入のきっかけについても語り、自身の文化的背景、ビットコイン誕生のタイミング、ウォールストリートでの金融プロフェッショナルとしての経験が関係していたことを明かしている。
具体的には、Gutmann氏の祖父は、ナチス・ドイツ時代に起きたハイパーインフレにて、財産が一瞬にして失われたということ。
2008年の金融危機にてGutmann氏が金融システムの脆さを痛感したタイミングで、ビットコインが台頭したということ。そして、そのビットコインがインターネットと共通する「オープンソース」のネットワークであるという点に惹かれたのだという。
こうしたタイミング、文化的背景、プロとしての経験から、オープンソースの金融システムという概念を備えるビットコインに魅力を感じた。
ーRobby Gutmann氏
また同氏は、この「オープンソースのテクノロジーに基づく金融システム」であるビットコインは、人類史上初のアイデアだと言及。この新たなアイデアが人類にさらなる自由をもたらす可能性があると指摘し、仮想通貨市場の一層の成長に期待する様子をうかがわせた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します