国際送金の高速化実現へ──SWIFTが新サービスを提供開始
SWIFTの新たなサービス
SWIFT(国際銀行間通信協会)の新たな高速送金サービス「SWIFT gpi Instant」が、世界で初めて実用化のフェーズに進んだことが分かった。
まずは英国の金融企業Lloyds Banking Group(以下、Lloyds)のシステムに接続し、24時間休みなしで即座に完結する送金処理を実現。ブロックチェーン技術も誕生し、国際送金の高速化に対する需要が高まる中、今後はネットワークを広げ、現在のシステムよりも速くて、手数料が明確で透明性が高く、追跡性も高いサービスを世界へ拡大させる。
SWIFTは今回のサービスに向けて、Lloydsを初め、英バークレイズ銀行やオーストラリア・コモンウェルス銀行らと協力して実験を重ねてきた。
SWIFT gpi Instantは高速の国際送金を実現する「SWIFT gpi」を、英国の「Faster Payments」のような各国のインフラに接続することで利用できる。各銀行が既存のインフラモデルを使いながら、1週間休みなしで24時間送金処理を行えることが特徴だ。
また、今回のサービスは国内送金と同じようにシームレスに速く国際送金が行えるようになっており、SWIFTのホームページよれば、数日の期間を要すことなく、リアルタイムに近い速度で送金ができるという。
SWIFTの最高戦略責任者は、「スピード」、「セキュリティ」、「透明性」、「コンプライアンス」の4つの必要性に特化してSWIFT gpiを開発してきたと説明している。これからシームレスで摩擦のない送金を世界に拡大できることを楽しみにしていると意欲を見せた。
Lloydsのマネージングディレクターは、「SWIFT gpi Instantは国際送金のゲームチェンジャーになる。このサービスを導入する最初の銀行になれたことを嬉しく思う」と述べている。
参考:SWIFT
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します