カナダ上場企業Hut8が仮想通貨マイニング事業拡大、マシンを新規発注
DCG子会社Foundryの融資を利用
暗号資産(仮想通貨)マイニングを行うカナダの上場企業Hut8が、事業拡大でマイニングマシンを追加購入することを発表した。
中国MicroBTのマイニングマシンWhatsMiner M30Sモデルを5,400台注文するために、ブロックチェーン・仮想通貨投資で世界最大手のベンチャーキャピタル、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)の子会社Foundryから1,180万ドル(約12億円)を借りるという。
Hut8によると、最初の配送分は1月末までに起動させ、今後6か月ですべての注文分が到着する予定だという。新規購入分が揃えば、Hut8の計算能力は毎秒475PH/sまで増加する見込みだ。
資金調達ローンについてFoundryは、マイニング設備を担保としつつ、12か月間で16.5%の年利を請求する。
Hut8のCEO、Jaime Leverton氏はローンについて次のように説明した。
このパートナーシップは、供給面の制約を緩和し、積極的な機器管理戦略によって資本支出を削減することにより、当社の株主のための継続的な取り組みの一環となる。
ハッシュレートを世界中に分散させ
プレスリリースによると、ビットコイン価格の上昇のため、マイニングの収益は歴史的な高水準にあり、マイニングマシンの需要が急増している。大量注文の待ち時間は8か月にもなり、メーカーは注文価格の50〜100%の頭金を請求している。
Foundryはこれを以前から予測しており、2020年にMicroBTと提携し、北米の機関顧客の最新世代のビットコインマイニングハードウェアへのアクセスを確保していたという。
FoundryのMike Colyer CEOは事業について「ビットコインのハッシュレートを世界中に分散させるという私たちの使命の一部でもある」と話している。
現在は中国のハッシュレートシェアが依然として圧倒的な状況だが、Colyer氏は長期的にみて米国が世界のハッシュレートの25%のシェアを獲得することを期待しているという。
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カナダでは、上場マイニング企業Hive Blockchain(以下、Hive)も、最近マイニングマシンメーカーCanaanから、新たに6,400台のビットコインマイニングマシンを購入したことを発表している。
追加購入した次世代マシンAvalonMiner 1246の合計ハッシュパワーは、毎秒576PH/sとなり、Hiveの合計ハッシュパワーは、2021年末までに推定1,229PH/sまで上昇する見込みだ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します