ビットコイン一時57000ドルまで反発、Digital GalaxyのMike Novogratzは買い増し
ビットコイン相場
17日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+2.27%の609万円(55,870ドル)と反発した。
16日には580万円(53,200ドル)を付けるも、一時57,200ドルまで盛り返すなど押し目買いの意欲は継続している。
6万ドル到達時におけるデリバティブ市場の上方乖離拡大は、現物買いが追い付いていない状況を示していた。
その後の急落局面では過去最大級に膨らんでいた未決済建玉(OI)を消化、売り燃料となるストック分を大量放出したことで、極端な過熱感は解消された。
目先天井を示唆することから予断は許さないが、金融市場全般の強気トレンドは継続しているものとみられ、日柄調整が済めば再び上向くチャンスはありそうだ。
一方、FOMC(米連邦公開市場委員会)発表を日本時間18日午前3時に控える。
23年末まで据え置くとしていた政策金利見通しなどの要人発言が「金融引き締め(テーパリング)」を示唆し得るとの警戒感から、株式市場は様子見ムードにある。3月上旬以降、「米長期金利(米10年国債利回り)」の急騰が相場の不確実性を高めており、リスクオフとなれば多方面に波及することから、仮想通貨市場も例外ではない。
関連:「直近の金融市場が注目される理由、ビットコインは足元レンジで耐えられるか」bitbank寄稿の仮想通貨週次市況
米経済回復に伴う物価上昇などのインフレ高進懸念は、米ドルヘッジでビットコインの代替資産性に着目して大量保有するマイクロストラテジーやテスラのような企業の増加を促す可能性があり、仮想通貨市場にとって中長期ではネガティブではないとの見方も強い。
Mike Novogratz、BTCを買い増す
米大手ファンドDigital Galaxy創業者のMike Novogratz氏は16日、BTC56,500ドルの押し目で買い増したことを明かした。
同氏は、1BTC=10,000ドル前後で推移していた20年4月、以下のように述べている。
「コロナ禍に伴う大規模金融緩和の影響で、我々は未だかつて見たことのない政府・中銀によるマネタイゼーションを目撃している。長い目で見れば、金などの有形資産をより魅力的なものにすると考えている。」
「ビットコインの時代が訪れた(This is the time for Bitcoin)。」
19年10月には、米メディアCNBCでのインタビューで、「投資ポートフォリオの大部分はビットコインで占め、イーサリアムにも投資をしておくことが望ましい」との展望を示すなど、先見の明に定評がある。
個別銘柄の動向
時価総額63位のBasic Attention Token(BAT)は、前日比+30%、前月比+76%と大幅高に。
Braveは、元MozillaのBrendanEich CEOらによって共同設立されたプライバシーに焦点を当てたウェブブラウザ。公式サイトによると、21年2月時点でデイリーアクティブユーザー(DAU)800万人が利用する。Braveブラウザ内で広告を任意でオプトインすることにより入手可能な「BAT」は、イーサリアム基盤ERC20規格のユーティリティトークンだ。
Braveは3日、Tailcat検索エンジンを買収し、「Brave Search」の立ち上げ予定を発表しており、高い関心を集めている。
Google検索テクノロジーから独立したTailcatは、独自の検索インデックスをゼロから構築しており、Braveブラウザ同様のプライバシー保証を提供するとされる。また、2月24日に発表された「ロードマップ2.0」にて、分散型取引所(DEX)アグリゲーターと現在主流の仮想通貨ウォレットを代替する「BraveWallet」の作成を明かした。
関連:BATとは|急拡大する新世代のブラウザ「Brave」の特徴と将来性
時価総額4位のカルダノ(ADA)が、前日比+19.3%、前月比+44.5%の1.23ドルまで続伸した。
米最大手仮想通貨取引所コインベースProがカルダノ(ADA)の新規上場を発表したことが追い風となった。
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