カルダノ(ADA)とネルボス、ブロックチェーンの相互運用性を実現へ

カルダノ初のクロスチェーンブリッジ

カルダノとNervos(ネルボス)が提携し、それぞれのブロックチェーンの間で相互運用性が構築されることが分かった。現在、カルダノ開発企業IOHKとNervosは、2つのネットワークのクロスチェーンブリッジを開発するために協力している。

このブリッジ(相互運用できる仕組み)により、ユーザーは両方のブロックチェーン上で、それぞれの暗号資産(仮想通貨)であるカルダノ(ADA)とネルボス(CKB)をクロスチェーンで資産を移動できるようになる。またユーザーはその独自トークンを作成し、両チェーン上で使用できるようになるという。

完成すれば、カルダノにとっては最初のクロスチェーンブリッジとなり、ネルボスにとってはイーサリアム(ETH)との接続に続く、2番目のブリッジとなる形だ。

ネルボスは、中国を拠点とするパブリックブロックチェーンプロジェクト。5月には、中国大手銀行傘下の招商国際金融と提携し、54億円規模のブロックチェーンベンチャーファンドを立ち上げている。

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ネルボスは次世代の相互運用性を達成するための要素を幾つか備えている。例えば、開発者がイーサリアムからネルボスにスマートコントラクトを移植できるようにする「Polyjuice」や、ネルボスと様々なブロックチェーン間のクロスチェーン取引を可能にするブリッジ「Force Bridge」だ。

今回「Force Bridge」をカルダノへの接続に使用する。両方のチェーンの開発者は共に、そのDApps(分散型アプリ)のエコシステムとユーザーベースを拡大できる見込みだ。

イーサリアムとの競争も視野に

ネルボスは公式発表で、次のように説明した。

カルダノなどのチェーンと接続することは、複数チェーンを横断する応用事例を可能にするソリューションを打ち立てるものであり、ネルボスにとって重要なマイルストーンだ。またイーサリアムのガス代(手数料)が引き続きユーザーの問題となっているため、その代替となるより高速で安価なチェーンを提供することにも繋がる。

イーサリアムとも競争していく姿勢を示した格好だ。背景として、大半のステーブルコインや分散型金融プロトコルが、イーサリアムのブロックチェーン上で動作していることがある。

現在カルダノや、コスモス(ATOM)、ポルカドット(DOT)などのブロックチェーンが、イーサリアムの優位性に挑戦しようとしており、特にイーサリアムにおいて課題とされている高い手数料の問題を改善することを念頭に置いている。またカルダノは、スマートコントラクト機能を実現するため作業を進めているところだ。

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IOHKの公式発表は、様々なチェーンの相互運用性が重要だとして次のように述べる。

ブロックチェーン技術が広範に採用されるためには、ユーザーが1つのブロックチェーンや標準に縛られず、様々なプラットフォームを横断して資産や機能にアクセスできることが必要だと考える。そこで、ユーザーにシームレスな体験を提供する今回のようなブリッジは不可欠だ。

カルダノとネルボス間のクロスチェーンブリッジは構築作業が進められているところで、今後6週間で完了する見込みだという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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