著名投資家ピーター・ブラントは慎重な見立て、ビットコイン小幅続伸も様子見基調
ビットコイン相場と金融マーケット
3日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比+2.43%の409万円(37,300ドル)で揉み合っている。
5月19日の暴落後はボラティリティの激しさも徐々に影を潜め、様子見基調が強まっている。やや持ち直してきてはいるものの、現時点ではペナント上限付近で推移しており、上抜けできるか注目される。
著名投資家ピーター・ブラント氏は3日、ビットコイン相場に言及。今後想定される最悪なシナリオとして「1BTC=21,000ドル(230万円)」までの下落も起こり得るとし注意を促した。
市場分析サービスのIncome Machineは、急落後の反発を挟みながら続落する「デッド・キャット・バウンス」を警告。 強気トレンドの始まった昨年11〜12月の安値「1BTC=16,200(約180万円)ドルまでの大幅下落もあり得る」との悲観予測を示した。
ただし注釈として、5月26日の高値40,900ドルを上抜ければ、このシナリオが変更される余地はあると添えている。
一方PlanB(@100trillionUSD)氏は1日、「いかなる強気相場でも、直線的な上昇はあり得ない。」と言及。自身の提唱するストックフロー比率「S2F(X)」モデルで算出した強気予想の修正は必要ないとしつつ、「2013年の値動きを彷彿とさせる」との見解を示した。
ストック・フロー比率(S2F)は、「S2F=市場に存在する量(ストック)/年間生産量(フロー)」で計算され、貴金属(金や銀)などの希少性と価値を測るモデルとして利用されるもので、PlanB氏の楽観予想によれば、4度目の半減期が訪れる2024年までに、1BTC=288,000ドルに到達する可能性がある。
S2Fモデルの理論値は、過去のBTC価格とストック/フロー倍率から事後的に算出されたものに過ぎず、疑問視する声もある。同モデルは、BTCの新規発行という「供給面」のみからの視点で分析を行うことには留意したい。
個別銘柄の動向
個別銘柄ではバイナンスコイン(BNB)が前日比+10.6%と反発。一時400ドル台を回復し、カルダノ(ADA)を抜き返してCMC時価総額4位に返り咲いた。
なお、仮想通貨の上場投資商品(ETP)などを提供するCoinSharesが1日に開示した週次データによれば、ビットコイン関連金融商品が400万ドルの純流出となったのに対し、イーサリアムファンドへの純流入は4700万ドルに達した。
イーサリアム(ETH)は、前日比+2.7%、前週比-6.8%の2,670ドルと揉み合っている。
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