米金融大手、機関投資家向けの仮想通貨部門を設立

米金融大手、仮想通貨部門設立

米金融大手State Street(ステート・ストリート)は10日、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンを取り扱うデジタル金融部門の設立を発表。業界の変遷するトレンドに応じ、長期的にはCBDC(中銀デジタル通貨)やトークン化資産なども視野に入れる。

State StreetはBNYメロンに次ぎ、米国で2番目に長い歴史を持つ大手金融機関。機関投資家を対象に100ヶ国以上でサービスを展開しており、AUM(運用資産残高)は3月末時点で、390兆円(3.6兆ドル)を誇る。

今回設立された部門は仮想通貨やブロックチェーン、CBDCやトークン化資産を担う部門となる。『GlobalLink』という独自のテクノロジープラットフォームを拡大させて、仮想通貨の他にも複数の資産クラスを扱うデジタルなマルチアセット取引を提供するシステムにする狙いがあるという。

デジタル金融部門の設立について、Ron O’Hanley CEOは以下のようにコメントした。

金融業界はデジタル・エコノミーへと変貌しており、デジタル・アセットは今後5年間で業界に最も重大な影響を与え得る大きな力を持っている。

デジタル・アセットは急速に金融サービスの枠組みに導入されつつあり、顧客の伝統的な投資ニーズと、増加するデジタルニーズ、両方に対応するソリューションを提供するためのツールを用意することは重要だ。

21年4月にはドイツのIconic Fundsがローンチした上場投資証券(ETN)の管理企業に任命されたほか、3月にもVanEck社のビットコインETFの申請書でファンドの代行業者として任命されていた経緯がある。

Coindesk の関係筋によれば、State Streetの仮想通貨サービス導入の背景には、2月に仮想通貨カストディを表明したBNYメロンの動向があったという。BNYメロンが参入したことで、State Streetも仮想通貨サービスの提供を余儀なくされた格好だと分析した。

BNYメロンの他にも、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、JPモルガンなどウォール街の大手金融機関も仮想通貨関連の投資商品を検討、または準備している。東南アジアでも、シンガポールの大手DBS銀行が機関投資家向けの仮想通貨信託サービスをローンチしたばかりだ。

関連:ビットコイン関連サービスに続々参入、注目の「機関投資家」動向まとめ

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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