State StreetがビットコインETFのファンド管理者へと任命
米シカゴ・オプション取引所(Cboe)がSEC(米国証券取引委員会)に提出したVanEckのビットコインETF申請で2日、米大手金融機関State Streetをファンド管理者(fund administrator)として任命したことがわかった。
同ETFは、VanEck社が昨年末にSECに対し申請を行う意向を示していたもので、3月1日に計画上場先のCboeが関連書類をSECへ正式に提出した。
State Streetは、「ファンド管理者」として、純資産総額を計算、ファイナンシャル報告を作成することや、ファイナンシャルステイトメントの用意や監査を行う役割を担うほか、「トランスファーエージェント」として、投信の入出金・分配金・手数料などや、投信保有者情報の管理などの手続きも担当する。
State Streetのグローバルマーケット責任者Nadine Chakar氏はVanEckとの協業について、「ETF市場において、VanEckのイノベーションをサポートできることを嬉しく思っている」とコメントした。State Streetは米国だけでなく、グローバルにも事業を展開する大手金融機関で、運用資産額は約3.15兆ドルに及ぶ。
直近では、大手金融機関と提携したビットコインETFの申請が他にもみられる。米仮想通貨投資企業NYDIGが2月16日に申請したビットコインETFでは、大手金融機関のモルガン・スタンレーの名がETFの指定参加者(Authorized Participant)に上がったことが明らかになった。大手金融機関との提携はビットコインETFの承認を保証こそできないものの、伝統金融の信頼とサポートを得られるかといった点では、SECも審査基準として注目する可能性は高い。