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預金がステーブルコインになる日は近い──デジタル通貨の行方を1日で考察する

MoneyX 2026 - ステーブルコイン・銀行・トークン化預金が拓く通貨の新時代

ステーブルコインの「レイヤー」を見渡す

「ステーブルコイン*」。聞いたことはあるけれど、正直まだピンときていない──そんな方も少なくないはずです。

ひと言でいうと、「プログラムできる通貨」。条件を満たしたら自動送金、着金と同時に消込──そんなロジックを決済そのものに組み込めます。銀行を介さず24時間365日、低コストで即時に動かせて、取引はブロックチェーン上に記録されるため透明性も高い。企業間決済の即時化、経理処理の自動化、クロスボーダー送金のコスト削減。実務を変える手段として、すでに射程に入っています。

いま、この領域で3つの大きな動きが起きています。

1 日本円のステーブルコイン「JPYC」が始動

2025年10月、国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」の発行が始まりました。日本円と1:1で連動し、「1円から、世界中に最短数秒で送金完了。コストも1円以下」(JPYC岡部代表)。累計発行額はすでに10億円を超え、3年で1兆円が目標に掲げられています。*1

銀行側の動きも加速しています。ゆうちょ銀行は2026年度中に、預金をそのままデジタル化する「トークン化預金*」(DCJPY)の提供を開始予定。1円=1DCJPYで手数料はかからず、預金保険の対象なので使い勝手は預金のまま。GMOあおぞらネット銀行は2024年8月に企業間決済でDCJPYの運用を開始済みです。*2*3

*ステーブルコイン:法定通貨(円やドルなど)と価値が連動するよう設計されたデジタル通貨。日本では改正資金決済法のもとで発行が制度化されています。
*トークン化預金:銀行預金をブロックチェーン上のトークンとして表現したもの。預金としての法的性質や預金保護を維持したまま、即時決済やプログラムによる自動実行(スマートコントラクト)が可能になります。

2 暗号資産ではない──だから企業が導入しやすい

改正資金決済法により、ステーブルコインは「電子決済手段」と定義されました。発行は銀行・資金移動業者・信託会社に限定され、ライセンスや税務の扱いが暗号資産より軽い設計です。海外ではShopify、PayPal、Visa、Mastercardがすでに対応を開始しています。*4

3 取引量がVisaを超え、2030年に550兆円市場へ

2025年第1四半期、ステーブルコインの取引量はVisaの決済処理額を上回りました。月間の取引件数は約6.4億件。発行残高は約3,000億ドル(約47兆円)に達し、2030年には最大3.7兆ドル(約550兆円)まで拡大すると予測されています。*4

では、国内の銀行やグローバル企業は、具体的に何を準備しているのか──それを当事者たちが語るイベントです。

銀行、中央銀行、発行体、基盤、セキュリティ──
「通貨をつくる側」が、同じスペースに集まる。

MoneyX 2026公式サイト(無料・承認制)

MoneyX 登壇企業の注目動向

MoneyX 2026には、ステーブルコイン・トークン化エコシステムの各レイヤーを代表する企業が登壇します。

領域 企業 注目の動き
国内銀行 三井住友FG Ava Labs・Fireblocks・TISと4社提携。JPY/USDペッグ型SC発行フレームワーク構築中。2026年本格ローンチ予定
みずほFG / 野村HD /
大和証券
Progmatへの共同出資で3メガバンク合同のSC・デジタル証券基盤を構築。日本銀行 決済機構局も登壇
国際送金
インフラ
Swift 200超の国・11,500金融機関を接続する既存網にブロックチェーン台帳を追加。30以上の銀行と24/365クロスボーダー決済を共同開発中
資産運用・
トークン化商品
ブラックロック AUM 11.6兆ドル。トークン化MMF「BUIDL」はAUM 29億ドル、トークン化国債市場シェア約40%。7チェーン展開、Binanceで担保利用も開始
フランクリン・
テンプルトン
AUM 1.69兆ドル。世界初の米国登録トークン化MMF「BENJI」をStellar等9チェーンで展開。SBIと日本市場参入
ブロック
チェーン基盤
Ava Labs
(Avalanche)
三井住友FG・TISと提携。JPYCの発行基盤。TISは年間約300兆円のカード決済を処理する国内最大級インフラ
HashKey Chain 香港証券取引所に上場(IPO 301倍超過申込)。取引高2,180億ドル。機関投資家向けRWA・SC特化のEthereum L2
Startale Group Sony合弁でSoneium運営(累計5.2億トランザクション)。SBIと信託型円建てSCを共同開発、2026年Q2ローンチ予定
コンプライアンス Elliptic 60以上のチェーン・250以上のブリッジに対応。SC発行体向けデューデリジェンスツールを提供。投資家にJPモルガン・SBI

※ 上記は登壇企業の一部です。スピーカー詳細は公式サイトをご確認ください。

注目すべきは、これらが個別の取り組みではなくひとつのエコシステムとして噛み合い始めている点です。JPYCやメガバンクが発行した通貨を、Swiftの既存網やAvalanche上で流通させ、ブラックロックのトークン化商品で運用し、Ellipticが監視する──レイヤーごとのプレーヤーが揃ったことで、初めて「実務で使えるインフラ」としての全体像が見えてきました。MoneyXは、その接続点を1日で俯瞰できる場です。

日時2026年2月27日(金)
会場ザ・プリンス パークタワー東京
参加費無料(承認制)
企画・運営JPYC / Progmat / SBIホールディングス / CoinPost

決済・送金・資産運用に携わる方にとって、中長期の戦略を見直す材料が詰まった1日です。
承認制のため、お早めにご登録ください。

MoneyX 2026 に参加登録する(無料・承認制)
30秒で完了 ─ 公式登録フォームが開きます

公式サイトで詳細を見る →

参考文献

  1. JPYC株式会社「累計発行額が10億円を突破
  2. FinTech Journal「トークン化預金・DCJPYの動向
  3. ABeam Consulting「デジタル通貨に関するインサイト
  4. シティバンク「Stablecoins 2030」(2025年9月データ)
  5. 野村総合研究所「ステーブルコインの規制整備
  6. シンプレクス Insight「ステーブルコイン市場の動向と規制整備」(2025年9月データ)