新型コロナ給付金、ビットコイン価格への影響は「限定的」 日米で分析
給付金、ビットコインへの影響はどれほど?
新型コロナウイルス(COVID-19)に伴って実施された給付金がビットコインに与えた影響はさほど大きいものではなかったという調査が公開された。
アメリカ合衆国の連邦準備銀行である、クリーブランド連邦準備銀行は、米国だけでなく日本で実施された給付金がビットコインに与えた影響についても分析を実施したワーキングペーパーを公開した。
その結果、統計的に有意な結果として給付金はビットコインに明らかな影響を与え、取引量の増加などに繋がったものの、給付金全体から見るとビットコインに使用されたのは僅かな割合だったという。
新型コロナウイルス下、米国では景気刺激策として、すべての国民に給付金の支給が行われた。2020年に2回(1200ドルと600ドル)、そして2021年には1回(1400ドル)で、計3回だった。
また、日本でも2020年に一律10万円の給付が行われたほか、同様の政策が韓国など様々な国でも実施されている。
コインベースCEOのツイートからアイデアを得る
研究はコインベースCEOによる4月16日のツイートで、給付金と同じ額の取引所への預け入れが増えたことを示す内容に触発されたという。
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研究は、26の暗号資産(仮想通貨)取引所を対象に、給付額である1200ドル(かそれを少し下回る額)と1200ドル以上の取引を比較して実施。
給付金がビットコインに影響を与えているのであれば、前者の傾向に変化が生じると考えられ、それが給付金以外の要因でないことを確かめるために後者と比較を行っている。
それによると、米国において給付金は取引高を3.8%増加させ、+0.7%と価格を上昇させたと試算された。また、ビットコインになった給付金は全体の僅か0.02%だったという。
また、日本についても単位を日本円にして同様の分析を行っている。
結果としては、日本においてもビットコインを購入する行動が増加したことを示唆する内容になったという。分析は給付から18日前後を対象にしているため、自治体の対応により給付の日程にばらつきが出た日本では、ビットコインを購入する行動がより長期にばらついている可能性もあるとの指摘が見られる。
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