ステラ開発財団と投資ファンドAdvent International、送金大手MoneyGramの買収検討か=報道
米送金大手MoneyGramと買収交渉の可能性
暗号資産(仮想通貨)ステラ(XLM)の開発を支援するステラ開発財団(SDF)が、米送金大手MoneyGramの買収交渉を検討している可能性が浮上した。Bloombergが報じた。
関係筋によると、ステラ開発財団と投資ファンドAdvent Internationalが、MoneyGramの買収について意向を示している。現時点では、実際に買収交渉に入るかどうか決定されておらず、ステラ財団とAdvent Internationalが取引を進めない可能性もあるという。
MoneyGramは世界で約200の国や地域に約23万拠点を有する大手送金企業で、2021年3月まではリップル社ともパートナーシップを結んでいた。
2019年8月には、仮想通貨XRPを利用したリップル社の送金ソリューションの一つ「xRapid」の利用を開始したことも決算報告書に掲載。しかし、米証券取引委員会(SEC)がリップル社とその経営責任者2人に対して訴訟を起こしたことを背景に、21年3月に提携の解消を余儀無くされた。
ステラ(XML)
リップル社の共同創設者Jed McCaleb氏を中心に立ち上げられた仮想通貨。個人間の利用を想定しており、価格の変動を抑制する仕組みを実装。特に、新興国における個人間取引で活用することを意図している。
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メキシコの仮想通貨プラットフォームに投資
投資に関わる最近のステラ開発財団の動きとしては、メキシコを拠点として、デジタルウォレットとピアツーピア(P2P)取引プラットフォームを提供する企業Airtmに1,500万ドル(約16億円)を投資したものがある。5月に発表した。
この投資により、Airtmは2022年中にステラのネットワークと統合することができるようになるという。ラテンアメリカや発展途上国のユーザーにグローバルな金融サービスと、効率的で安全な取引を提供することを目指すとしている。
Airtm社のCEO、Ruben Galindo Steckel氏は次のようにコメントしていた。
今回の投資と、ステラ・ネットワークとの統合により、発展途上国の消費者や企業が安定した形態のお金にアクセスすることを助けるという、私たちの使命を果たしていきたい。
安定したお金とは、価値が保存され、手数料なしで即座に送金可能で、グローバルな経済に対応していて、必要なときに現地通貨として引き出すことができるお金である。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します