バイナンス、身分証明なしの仮想通貨出金上限を変更
バイナンスの規制対応
暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは身分証明ルール(KYC)における仮想通貨の出金上限を変更することを発表した。
今まででは、KYCを行わないユーザーは1日最大で2BTC(相当の金額)を出金することが可能だったが、8月より、2BTCから0.06BTCに引き下げられるという。
新規ユーザーには、身分証明を完了しない場合は、『Basic Account Verification』という初期の口座ステータスとなり、0.06BTCの出金制限がかけられる。既存の『Basic Account Verification』ユーザーの出金制限は、8月4日〜23日の間に実施される予定だ。
バイナンスは発表で、「引下げは、ビットコインの現在の価格に適している」と説明。ビットコイン価格の上昇に伴い、2BTCの場合は800万円を超えている出金が可能であった点に触れた。身分証明が行われなくても大金を出金されることが可能な状態では、テロリストなどの犯罪グループによって利用されるリスクが高まることから、新たに上限を変更したとみられる。
直近ではバイナンスは日本やシンガポール、イギリス、イタリアなどの当局から規制警告を受けているため、コンプライアンス対応を講じている。今回の新方針もその一環で実施した可能性もある。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します