集英社、NFT活用のマンガアート販売事業で新作公開へ

大暮維人氏の作品を公開予定

国内最大手の出版社の集英社は3日、3月に開始したマンガアート販売事業「集英社マンガアートヘリテージ」にて、大暮維人氏のカラープリント作品の販売を開始すると発表。抽選販売申込受付期間は、2021年9月4日(土)~9月12日(日)。

集英社マンガアートヘリテージとは、集英社が2008年からマンガのカラー原画を高精細でスキャン、撮影し、作品情報とともにアーカイブしてきた資産を「世界に向けて送り出す」ため、ブロックチェーンとNFT(非代替性トークン)の技術を利用し来歴を管理しつつ販売する試みだ。

過去には集英社の代表作である『ONE OIECE』『イノサン』『ベルサイユのばら』の作品が、同プロジェクトにて販売されている。

関連:集英社が「ONE PIECE」などマンガアート販売へ、ブロックチェーン証明書で新たな価値を継承

「マンガを、受け継がれていくべきアートに」

今回は、「美人画」をテーマに大暮維人氏の作品『天上天下』『バイオーグ・トリニティ』から10枚を選定。美術家で建築家でもある荒川修作氏とマドリン・ギンズ氏が設計した、都内の集合住宅「死なないための住宅」三鷹天命反転住宅で撮影を実施したという。

公式サイトにて、大暮維人氏の作品の魅力について、次のように紹介されている。

大暮維人が描く女性もまた、歌麿が描く女性と同じく、「幻の女」である。江戸時代の美人画と違い、その瞳は大きく、多くの女性はグラマラスに描かれる。しかしこれらが、男性が夢想するいい女の姿であることは、浮世絵と共通している。

大暮維人の画力は圧倒的だが、それは写実的な表現力の高さというより、マンガの記号表現を多分に含む、アマルガム的な画力と言えるだろう。リアルではないが、リアリティのある表現。感情と情動を刺激する力を、大暮維人の美人画は持っている。

マンガアートの販売開始に加え、9月7日(火)から9月29日(水)の期間に、東京都千代田区にあるエプソンスクエア丸の内のエプサイトギャラリーで、『Manga Art Exhibition/Oh!great 大暮維人Boxed Beauty』展が開催される予定。

大暮維人氏は、1995年に成人向けマンガ雑誌『ホットミルク』掲載の『SEPTEMBER KISS』でデビューし、『天上天下』『バイオーグ・トリニティ』『エア・ギア』などの作品で知られる漫画家だ。

スタートバーン社のNFT技術を採用

集英社のマンガアートの世界販売事業「マンガアートヘリテージ」では、スタートバーン社の提供するNFTブロックチェーン証明書発行サービス「Startbahn Cert.」を採用している。

マンガアートヘリテージで販売されるマンガアート作品に、ブロックチェーン証明書「Cert.」が発行されることで、作家や版元情報をはじめ、二次流通市場における来歴も永続的に記録されるため、マンガ作品のアートとしての価値が次の世代に継承されるという。

出典:スタートバーン社

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