米ブラックロック、デリバティブ取引でブロックチェーン採用へ
Axoniのエクイティスワップネットワーク
米資産運用大手ブラックロックが、ブロックチェーン基盤のデリバティブ取引プラットフォーム『Veris』を採用することが判明した。
Verisを開発する、Axoni社による7日の発表によると、ブラックロックはVerisのソフトウェアを利用し、ポストトレードのデリバティブマネージメントを改善する狙いがある。まずは株価と連動したキャッシュフローと金利を交換する「エクイティスワップ」での利用を開始するという。
Axoni社はニューヨーク州拠点の資本技術関連企業で、分散型台帳のインフラに特化。Verisは修正やポジション、キャッシュフローなどといったスワップにおけるライフサイクルを管理するプラットフォームだ。
ゴールドマン・サックスやCitiなどの大手金融も同プラットフォームに参加している。ブラックロックのグローバルインベストメントオペレーションのMark Cox COOは発表で、「Axoniのネットワークに参加するのは、とても重要なマイルストーンだ」、「このプラットフォームで投資ライフサイクルのリスクを回避しながら、スケーリングの改善も可能になる」と語った。
また、Citiのデジタルアセット部門責任者Puneet Singhvi氏も同発表で、「エクイティスワップでの実用をはじめ、Axoniの分散型台帳ネットワークの拡大を期待している」とコメントした。
ブラックロックやCitiはこれまで金融領域におけるブロックチェーンの採用について積極的に取り組んできた。例えば、6月に、ブラックロックが自社の投資支援サービスにブロックチェーン技術を取り込むために新たな求人募集を行っていたといった事例がある。
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