ソラナ基盤のProject Serum、約120億円調達へ
インセンティブプログラム拡大へ
仮想通貨ソラナ(SOL)基盤のDEXインフラプロジェクト「Project Serum(セラム)」は7日、約120億円の資金調達ラウンドを進めていることを発表した。
Serumネットワークの開発を支援する独自の「インセンティブエコシステム財団」が資金調達を行い、Serumのエコシステムファンドの拡大に充てる計画だ。
発表によると、今回の調達ラウンドには英億万長者投資家のAlan Howard氏、投資企業CommonwealthやTagusなど18の投資家が参加。投資家はSerumのSRMトークンを受け取る。
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インセンティブエコシステム財団はSerumのコア開発者やコントリビューターに給料などを支払うための組織。このファンドは主に、SerumのエコシステムにおけるDeFi(分散型金融)、NFT(非代替性トークン)、ゲーミング、メタバース(仮想現実)、DAOの関連プロジェクトを支援し、現在はSRMトークンやRaydiumのRAYトークン、BonfidaのFIDAトークンといったSerum基盤のエコシステムトークンを保有している。インセンティブエコシステム財団はこのファンドを管理している。
インセンティブエコシステム財団は新たに調達した資金について、SerumのDEX(分散型取引所)および流動性インフラを活用するソラナ基盤のプロジェクトのイノベーション、開発、および成長を促進するために利用すると説明。
Serumは取引所FTXが2020年8月にローンチしたプロジェクトで、信頼性の高いクロスチェーン取引が可能な分散型取引所を、ユーザーが望むスピードと価格で提供することを目的としている。コアコントリビューターJHL氏がCoinDeskの取材で、インセンティブエコシステム財団が資金調達を通して、本来FTXの開発者主導の形からSerumの分散化を強化し、今後は技術チームも拡大していくと話したという。
SerumのDAOは昨年10月、エコシステム拡大を目的に、110億円の流動性マイニングプログラムをローンチ。Serumのオンチェーン取引板を利用するAMM(自動マーケットメーカー)プロジェクトが流動性を提供するユーザーに、SRMトークンおよびネイティブトークンを報酬として配る仕組みだ。
現在、Serumエコシステムに参加しているプロジェクトは70以上。Raydium、Atrix、Vybe Network、Solrise、01 Protocol、Zeta Marketsといったプロジェクトが含まれている。
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