米南部団体、ビットコイン配布の人材誘致プログラムを開始

ビットコイン配布で人材誘致狙う

米南部アーカンソー州の非営利団体Northwest Arkansas Council(NWA Council)は12日、同州に移住するSTEAM領域の人材や起業家に暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)などを配布するインセンティブ・プログラムの開始を発表した。

STEAMは科学(Science)、技術(Technology)、Engineering(エンジニアリング)、Art(アート)、数学(Mathmatics)などの理系部門の総称を指す。

アーカンソー州北西部にはウォルマートを筆頭とした大手企業3社が本社(HQ)を置いているため、優秀な人材を誘致する手段として、10,000ドル(約110万円)相当のビットコインを配布する。

また、ビットコインの他にも、ロードバイクかマウンテンバイク、又は近隣のアート施設への無料メンバー登録も付く。同プログラムは人材誘致を目的に2020年11月にローンチしたもので、当初は新規移住者に10,000ドルと自転車を配布することで開始。115ヶ国以上から35,000通の応募者が殺到したという。

NWA CouncilのNelson Peacock CEOは以下のようにコメントした。

アーカンソー北西部は、全米で最も急速に成長している地域のひとつであり、現在、テック領域がさらに成長を遂げている。

今回の奨励金制度をビットコインへと拡大することは、雇用主が支払い手段として仮想通貨を使用する傾向が強まっていることを受け入れるだけでなく、テック系の雇用主、スタートアップ、都市、地元企業、そして地域全体のために、人材のパイプライン強化につながるだろう。

NWAC(北西アーカンソー評議会)は世界的商業大手ウォルマートの創設者であるサム・ウォルトンや米食品大手Tyson Foods、輸送大手J.B.Huntの創設者らが1990年に結成した非営利団体。3社の大手企業はいずれもアーカンソー州の北西部に企業拠点を置いていることから、地域活動などを通じて、同地域内のQOL(生活品質)向上と人材確保、雇用創出を目指している。

アーカンソー州自体はテキサス州やオクラホマ州、ミシシッピ州やテネシー州と隣接。2021年12月上旬には複数の竜巻被害が発生したため、主要ステーブルコインのUSDコイン(USDC)を手がける米サークル社がUSDCを用いた災害救援基金を設立した経緯がある。

関連:米サークル社、USDCによる竜巻被害救援基金を設立

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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