Worldcoin、a16zなどから約110億円を資金調達=The Information

眼球をスキャンし仮想通貨をもらう

暗号資産(仮想通貨)スタートアップのWorldcoinは、独自トークンの評価額30億ドル(約3300億円)に基づき、新たに1億ドル(約110億円)を調達した。匿名の情報源に基づいて、米経済誌The Informationが22日に報じた。

情報源によると、この投資はWorldcoinのトークンセールを通じて行われている。参加投資家には、Andreessen Horowitz(a16z)、Coinbase Venturesなどの企業や取引所FTXのCEO Sam Bankman-Friedなどのエンジェル投資家が含まれる。Worldcoinは昨年10月に10億ドル(約1,100億円)の評価額で2,500万ドル(約28億円)を調達していた。

ネットワーク成長のためのインセンティブ

Worldcoinは、シリコンバレーのインキュベーターであるY Combinatorの元CEO Sam Altman氏と物理学者Alex Blania氏が立ち上げたプロジェクトだ。グローバルで公平に分散された電子通貨を実現するために、ネットワーク成長のために特殊なエアドロップを実施している。

Worldcoinは各国でオペレーターを募り、網膜をスキャンするバレーボールサイズの生体認証装置「オーブ」を設置している。オーブは人特有の虹彩(アイリス)をデジタルコード(アイリスハッシュ)に変換して記録し、ゼロ知識証明によりプライバシーを保護する形で個人を識別する。昨年10月時点に世界で13万人以上が網膜のスキャンと引き換えに仮想通貨のシェアを受け取っている。

2023年内の10億ユーザー獲得を目指す

Worldcoinは2021年5月から世界中でフィールドテストを実施しており、同10月時点にアフリカ、南米、EU、アジアの12か国で30以上のデバイスを運用している。デバイス1台で1週間に平均約700人の新規ユーザーを登録できるという。チームは2023年内に10億ユーザー獲得を目指しており、最終的に年間5万台以上のデバイスを生産する計画だ。

Worldcoinのトークンはイーサリアム規格(ERC20)で発行され、レイヤー2スケーリングソリューションであるOptimismとArbitrumでも流通可能となる。Worldcoinの供給量100億トークンのうち、20%がインサイダー(10%:投資家、10%:チーム)、80%がスキャン参加者に割り当てられている。現段階でトークンは市場で取引されていない。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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