イーサリアムL2「Optimism」、1,400億円のガス代を削減 これまでの達成を報告

Optimism、これまでの達成を概観

暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのL2ソリューションを開発するOptimismは19日、これまでの達成を振り返り、次のステップに言及する記事を発表した。

L2とは

「レイヤー2」のことで、「2層目」のブロックチェーンを指す。メインのブロックチェーンと区別するために使用される用語。

▶️仮想通貨用語集

Optimismは、「Rollup(ロールアップ)」という技術を活用し、イーサリアムブロックチェーンのスケーラビリティを向上するための開発を行っている。

これは、イーサリアムチェーンの外部で取引処理を行ない、それをまとめてからメインチェーンに記録する仕組み。これにより、ネットワークの混雑解消や手数料削減などにつながると期待されているものだ。

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主な達成項目

Optimismは、メインネットを約一年前に立ち上げてから、以下のような達成があったとまとめている。

  • ユーザーのガス代(取引手数料)を約1,400億円(11億ドル)以上削減
  • 6,800以上のコントラクトを展開
  • 30万以上のアドレスが参加
  • ブリッジ送金総額が約1,160億円(9億ドル)に到達
  • 約2兆円(174億ドル)以上の取引を仲介
  • 約30億円(2,450万ドル)以上の収益を創出
  • 約1.3億円(100万ドル)以上を公共財の資金として寄付

また、企業としても社員数40名以上に成長し、大手VCのa16zとParadigmが主導するシリーズB投資ラウンドで約170億円の資金調達を行ったと報告した。

この資金の多くは、チームのさらなる強化に充てられる予定だという。また、現在のイーサリアムのスケーリングをさらに継続し、それによって得た利益のすべてを、イーサリアム開発のための資金として寄贈するとしている。

Optimismは、すでに1.3億円以上の資金を、イーサリアムの空間で共有できる公共財に対して提供しているとも述べた。

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今回の記事によると、2021年12月に、Optimismのシステムをすべての人に開放してから、50以上のアプリがOptimism上で展開された。また、以前と比べて、ユーザーの取引手数料は40%安くなっている。

今後についてOptimismは、次のバージョンで、Cannonという仕組みを導入することにも言及。これにより、イーサリアム仮想マシンとの完全な整合性を持つL2をシンプルに実現できるようになる見込みだ。

EVMとは

EVM(イーサリアム仮想マシン)とは、イーサリアムのスマートコントラクトのコントラクトコードを実行するための「翻訳機」として機能するもの。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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