東京都やソフトバンクなど9団体が「デジタル通貨フォーラム」に参画 民間発行デジタル通貨の実証試験も告知
10の分科会から構成
暗号資産(仮想通貨)取引所ディーカレットを運営する株式会社ディーカレットは27日、「デジタル通貨フォーラム」に東京都やソフトバンク株式会社などが新たに参加したと発表。参加企業・団体の総数が83に達したことを明かした。
デジタル通貨フォーラムは、「民間主体が発行する日本円に準拠した二層構造のデジタル通貨」のユースケースなどを議論するため、20年11月に設立が発表された会議。
株式会社ディーカレットが事務局を務めており、電子マネー分科会やウォレットセキュリティ分科会といった10の分科会で構成されている。
また、オブザーバーとして金融庁や財務省などの関係省庁も参加しており、21年の第3~5回全体会では、デジタル通貨プラットフォームのDVP(証券と資⾦の同時受け渡し)決済、デジタル通貨が目指す世界のビジョンや海外の動向などが共有された。
新たにデジタル通貨フォーラムへの参加が発表された企業や団体などは以下の通りだ。
- ソフトバンク株式会社
- 東京都
- 日本電気株式会社
- 株式会社広島銀行
- 合同会社Keychain
- 一般社団法人スーパーシティAiCTコンソーシアム
- 株式会社東京きらぼしフィナンシャルグループ
- 西日本旅客鉄道株式会社
- 株式会社広島銀行
- ローレルバンクマシン株式会社
概念実証が進行中
デジタル通貨フォーラムが、目標のひとつとしているのが、民間発行のデジタル通貨DCJPYの実現だ。同通貨には「共通領域」と「付加領域」と呼ばれる2つの領域が設けられているのが特徴で、最初は、同通貨は銀行が発行主体になることが想定されている。
21年度には、デジタル通貨を活用する際、決済や送金において、どのくらい効率化やコスト削減につながるかなどの概念実証が行われた。
同年度の概念実証は計4回実施され、26の企業・自治体・団体が参加。なお22年度には現時点で、銀行発行を含む商用化に向けた実証実験が5件以上行われる予定となっている。
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