仮想通貨融資大手セルシウス、財務再編巡り弁護士事務所と協議か

財務再編か

暗号資産(仮想通貨)のレンディング大手Celsius Network(セルシウスネットワーク)が財務再編に向けて弁護士事務所と協議を始めた可能性がある。事情に詳しい関係者の話としてウォールストリートジャーナルが14日に報じた。

報道によると、Celsiusは財務リストラのために法律事務所アキン・ガンプ・ストラウス・ハウアー・アンド・フェルドを雇い、財政問題の解決策を模索しているという。投資家からの資金調達を念頭に、財務リストラを含む他の戦略的手段が検討されているようだ。

財務リストラ

事業再生を目的としてキャッシュフローを改善する行為。負債比率の高い企業のリストラクチャリング手法。事業・人員に関するリストラと比べて、実行に専門的な知見が必要とされる。弁護士は、複雑な再編手続きのあらゆる側面において、財務上の問題を抱えた企業、債権者、資産買収者、金融機関の代理を務める。

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Celsiusは13日、「極端な市場変動」を理由に顧客資産の引き出し、スワップ、口座間の送金の一時停止を発表。同社は顧客の預金を運用し、獲得した収益の一部を仮想通貨預金者に支払うことで、最大18.63%の年利をユーザーに提供している。公式ウェブサイトによると、22年5月17日時点で約1,500億円強(11.8億ドル)の顧客資産を運用しており、利用者数は170万人だという。

なお昨日は、「コミュニティのために24時間体制で働いている」と続報としてSNSに投稿。

アキン・ガンプ・ストラウス・ハウアー・アンド・フェルドは、3大陸で活動する世界有数の金融リストラクチャリンググループとして有名。経営破綻した世界的なカタログ販売業者シアーズを含む大型案件をまとめているが、資金調達、戦略的取引、ディストレスト(株を買い取り、上昇後に売却する)といった助言も行う。

アキン・ガンプ、及びCesiusの広報担当者はどちらもWSJに対して回答していない。

Celsiusは最大18.63%の高利回りを維持するため、顧客資産を使ってDeFi(分散型金融)等を利用してリスキーな運用戦略を実行してきたことが、ウォレット分析等から明かされている。しかし、昨今の相場低迷の影響を受けてDeFiの流動性環境が悪化。Celsiusもローンの担保等で使用していた運用資金を回収し難い状況になっているとも試算されている。

Celsiusが抱える適格資産を割引価格で買い取るための交渉も水面下で進められているようだ。英仮想通貨レンディング企業Nexoは13日、Celsiusが保有する現金化が困難な債権トークンの「仮想通貨担保によって保証されている未払い担保付貸付債権の一部か全部」の購入を正式に打診した。このオファーは6月20日午前4時30分(UTC)まで有効とされている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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