BAYC運営Yuga Labs、コミュニティ標的のサイバー攻撃リスクを再警告

6月にも攻撃を警告

「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」など高級NFTコレクションを手掛ける制作スタジオYuga Labsは19日、NFT(非代替性トークン)コミュニティおよびホルダーに対して、サイバー攻撃が行われるリスクについて再警告した。

Yuga LabsのTwitterによると、内部チームは現在「持続的な脅威グループ」の追跡を行っており、同グループが近いうちに乗っ取られたSNSアカウントを使用した「一斉攻撃」を行う可能性があることを察知したという。

今年6月にも、共同創設者のGordon Goner氏が「BAYC」をターゲットとしたフィッシング詐欺が起こる可能性について警告しており、今回再び注意喚起が行われた形だ。

当時Goner氏は「ツイッターの内部情報源を利用して、私たちのソーシャルメディアアカウントが近々攻撃されるかもしれないという信頼できる情報を得た」と語り、「サプライズミントといったNFTの発行イベントは決してない」と注意喚起を促していた。

関連:BAYC開発企業Yuga Labs、フィッシング詐欺の可能性で注意喚起

NFTとは

NFTとは、「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ゲームや音楽、アート作品、各種証明書など幅広く技術が活用されている。

▶️仮想通貨用語集

時価数千万円するような高級コレクティブルNFTの性質上、ホルダーに富裕層の多いBAYCは、以前からサイバー攻撃の標的となってきた経緯がある。

過去には、公式ディスコードサーバーやインスタグラムがハッキングされ、フィッシング詐欺によって保有者のNFTを盗まれる事件が数回発生。6月初旬にはディスコードサーバーのコミュニティマネージャーアカウントがハッキングされ、約200ETH(4,700万円)のNFTが流出した。

NFT関連のフィッシング詐欺は、NFT保有者がウォレットの秘密鍵などを共有するように誘い出す「サプライズミント」という手口が利用される傾向にある。先述したGoner氏の警告も、こういった背景があってのものと思われる。

現在はメタバースに注力

Yuga Labsは現在、メタバース(仮想現実)プロジェクト「Otherside」の開発に取り組んでいる。

本作は、複数の人気NFTの世界をつなぐオープンワールドゲーム。保有しているNFTをゲーム内で動かせるキャラクターにすることが可能で、3月に公開されたデモ動画では「Mutant Apes」「CryptoPunks」「Meebits」といった人気NFTのキャラクターが確認されている。

5月に行われたOtherside内仮想土地のセールでは、3時間以内に合計55,000個の土地が完売し、売上は約410億円以上に到達。また7月初旬にはロード(負荷)テストが実施され、多数のユーザーが参加した。

関連:Yuga Labs、メタバース「Otherside」の参加型テストを実施

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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