コスモスのステーキングプロトコルStride、約9億円を資金調達

リキッド・ステーキングをコスモスに導入

コスモス(ATOM)向けのステーキングプロトコルStrideは4日、シードラウンドで約9億円(670万ドル)を資金調達の完了を発表した。

コスモスはレイヤー1のブロックチェーンで、「Inter-Blockchain Communication protocol(IBC)」という通信規格を設け、Cosmos Networkを介して異なるブロックチェーン上の暗号資産(仮想通貨)を相互に送信可能。

記事執筆時点では、OsmosisやJunoなど、30以上のブロックチェーンが接続されている。

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Strideは、このコスモスに「流動的ステーキング(リキッド・ステーキング)」を導入するプロトコル。今回の資金調達は、ベンチャーキャピタルのNorth Island VC、Distributed Global、Pantera Capitalが主導し、1Confirmation、Cerulean Ventures、Node Vなども参加した。

同プロトコルは現在すでに、Cosmos Hubのリキッドステーキングをサポートしている。発表では、年内に複数のIBC対応資産をサポートすることが目標とされている。

リキッド・ステーキングとは

仮想通貨のステーキング金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるDeFi(分散型金融)の仕組み。従来はロックアップされてきた資産の流動性(Liquidity)を解放できる利点がある。

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償還システムなどで差別化

今回の資金調達について、Pantera Capitalのパートナー、Paul Veradittakit氏は以下のようにコメントした。

安全なリキッド・ステーキングのソリューションは、CosmosとIBCの将来にとって非常に重要だ。Strideの安全性とUXへの注力は、実際のユーザーニーズに対応しており、我々は(Strideが)エコシステムを定義するリキッドステーキング製品になると信じている。

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一部のブロックチェーンでは、ユーザーはステーキングによって報酬を得るか、プロトコル自体に参加し利回りを得るかを選択する必要があるが、Strideはリキッド・ステーキングを活用し、コスモス上でこれら両方を実現することを構想している。

またStrideは先行する他プロトコルとの差別化を図るため、償還システムなどに独自性が盛り込んでいく予定だ。

なおコスモスは先日、あるブロックチェーンが他のチェーン上のアカウントを制御できるシステムInterchain Accounts (ICA)を導入。チェーン間のリキッドステーキング実装が可能となった。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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