ティファニーのNFTが完売、約15億円を売上か
数十分ですべて完売
高級ジュエリーメーカーのティファニーは6日、同社初となるNFT(非代替性トークン)コレクション「NFTiffs」のミント(発行)を実施した。発行開始から数十分ですべてのNFTが完売したと、Crypto Briefingなど複数の海外メディアが報じた。
「NFTiffs」は、有名NFTコレクション「CryptoPunks」にインスパイアされたNFTで、NFT自体と物理的なペンダントがセットになっているのが特徴。「CryptoPunks」の所有者は、自分のNFTに基づいたデジタルアートと対応するペンダントを購入できる。
価格は配送料込みで30ETH。コレクションは250セットのみの限定発売で、一人あたり最大3セットまで購入可能となっていた。
販売は、Chain Protocolを通してイーサリアム上で行われた。販売時のイーサリアム(ETH)の価格は約200,000円で、ティファニーは約15億円を売り上げた計算となる。
CryptoPunksとは
NFTアートの一種で、宇宙人など様々な個性あるキャラクターの作品が人気を博している。Larva Labsが発行する人気NFTシリーズ。収集可能なNFTプロジェクトの先駆けで、2017年に1万体のキャラクターNFTの無料配布が行われたことを始まりとする。イーサリアムブロックチェーン上で所有権の証明を行う。
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セール第二弾を示唆か
ティファニーは、ペンダントを作る上で、元になるNFTのデザインに最も類似した宝石やエナメルカラーを選択。それぞれの作品には少なくとも30個の宝石やダイヤモンドが使用される。宝石の種類としては、サファイア、アメジスト、スピネルなどが用いられる。
デジタルの「NFTiff」は、イーサリアムブロックチェーン上のNFTとして、最終的に作成完了すると閲覧できるようになり、物理的なペンダントの方は2023年初頭に配送される予定となっている。
なおティファニーは、完売告知のツイートで「 では次のミントで(Until the next mint)」と述べた。今後もNFTの展開を続けることを示唆していると思われるが、現時点では時期など詳細な情報は発表されていない。
高級ブランドのNFT参入は続く
NFT領域には、高級ブランドなど富裕層をターゲットにした企業が参入を続けている。
イタリアの高級ファッションブランド「グッチ」はその代表格ともいえる存在で、22年2月にNFT「スーパーグッチ」をリリース。暗号資産(仮想通貨)自体への対応も進めており、5月に米国の一部の店舗に、ビットコイン(BTC)やイーサリアムなどでの決済を受付開始。8月にはYuga LabsのAPEコインを対応銘柄に加えることを発表した。
また、英国の高級自動車メーカー、ベントレーモーターズ(ベントレー)も6月にNFT発行を実施することを予告。9月に「サステイナブル」なNFTのドロップを実施することを明かしているベントレーデザインが制作したユニークなアートワークを採用されており、208個のNFTが展開される予定だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します