ドミニカ国、トロン(TRX)など国家通貨として承認 ビットコイン以外では初

パブリックブロックチェーンとして初事例

ドミニカ国政府は先週7日、暗号資産(仮想通貨)トロン(TRX)の基盤となるトロン・プロトコルを国家のブロックチェーン・インフラとして認定したことを発表した。

また、TRONプロトコル上で独自の国家ファントークン「ドミニカコイン(DMC)」の発行を行う計画を明らかにしている。ドミニカの歴史と観光業を世界的に宣伝することが目的だ。

トロンの創設者であるジャスティン・サン氏は12日、トロン関連の以下7銘柄がドミニカ国内で正式な公認デジタル通貨および交換手段としての法的地位を取得したと明かした。

  • トロン(TRX)
  • ビットトレント(BTT)
  • ジャスト(JST)
  • APENFT(NFT)
  • テザー(USDT:TRC20規格)
  • Decentralized USD(USDD)
  • True USD(TUSD:TRC20規格)

ドミニカ国では2022年5月にバーチャルアセットビジネス法案(VASB)が可決されたばかり。上記のトロン関連銘柄はドミニカにおける決済や税金の支払いなどで利用可能となる。また、トロン銘柄と東カリブ・ドル(XCD)との交換にはキャピタルゲイン税が課税されない。

トロンDAOはパブリックブロックチェーンが「国家のブロックチェーンインフラ」として独立国家と提携するのは初の事例だと説明。

また、2021年9月には中南米のエルサルバドルがビットコイン(BTC)を法定通貨として承認したが、アルト銘柄としては今回が初の事例だ。

関連:エルサルバドル政府 ビットコイン購入から1周年

ドミニカ国

今回のトロン認可について、15年に渡り政権トップの座を握るルーズベルト・スケリット首相は以下のようにコメントした。

ドミニカは新たな技術を活用して、より包括的で多様性のある経済を構築することにコミットしている。

オープンで費用対効果の高いトロンのブロックチェーン・インフラストラクチャは、ドミニカのような小さな島嶼国が今後のグローバル経済に参入する上で重要な役割を担うだろう。

ドミニカ国はカリブ海に位置する島嶼国。外務省の統計によれば人口は約7万人で、面積は奄美大島と同等の約750平方キロメートルを誇る。

元々は英国の支配下にあり、現在も英連邦(コモンウェルス)の一員。ドミニカ共和国は北西に位置する別の国家だ。

大手仮想通貨取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOも今回の発表について「新たな可能性の扉を開く」と称賛した。

関連:初心者でもわかる仮想通貨トロン(TRX)とは|特徴や仕組みを解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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