エルサルバドル大統領「ビットコインを毎日1BTC購入する」
ビットコインを毎日購入
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は17日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を翌日から毎日1BTC購入していくと宣言した。
ビットコインを米ドルと並行して、世界で初めて法定通貨に認定した同国は2,381BTCを保有しているとされる。今回の宣言を受け、トロン(TRX)を創設したジャスティン・サン氏も「我々も毎日1BTCを購入する」と発表した。
エルサルバドルのビットコイン購入は公式データが公開されているわけではないが、複数の情報サイトが追跡。「Buy Bitcoin Worldwide」によれば、これまでの平均取得単価は4万3,357ドル(約600万円)である。
今年の9月7日で、同国政府が初めてビットコインを購入してから丸1年が経過した。ビットコイン価格は21年11月に史上最高値を更新した後、テラ騒動やFTXの破綻などを経て大幅に下落。エルサルバドルの1年目の投資パフォーマンスは、「Nayib Bukele Portfolio Tracker」によると、本記事執筆時点でマイナス62%超である。
強気姿勢を維持
同国は、ビットコインに単純に投資するだけでなく、ビットコイン債券を発行して、ビットコイン・シティを建設したり、ビットコインを買い増ししたりする計画も立てていた。しかし、仮想通貨相場の低迷に加え、ロシアのウクライナ侵攻も重なり、債権発行を延期している。
関連:エルサルバドル財務大臣「今はビットコイン債を発行するタイミングではない」
また、エルサルバドルのホセ・シメオン・カニャス中米大学(UCA)の調査では、同国の国民の過半数がビットコインに否定的だということがわかった。さらに、「ビットコインに公費を投入し続けるべきか」という問いについては、回答者の77.1%が「やめるべき」と答えている。
関連:エルサルバドル国民、過半数がビットコイン法定通貨化に否定的
それでも、ブケレ大統領は強気な姿勢を維持。14日にはFTX破綻を受け、以下の内容をツイートした。
FTXは、ビットコインの対極にある。
ビットコインのプロトコルは、詐欺やバンクラン、大企業の破綻などから人々を守るために開発されたのだ。
エルサルバドルは2024年に大統領選があり、ブケレ大統領は再度立候補する意思を示している。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します