はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

エルサルバドル国民、過半数がビットコイン法定通貨化に否定的

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大学がビットコインについて世論調査

エルサルバドルのホセ・シメオン・カニャス中米大学(UCA)は、ビットコイン法定通貨化に関する世論調査を行い、その結果を発表した。ビットコイン政策に関して否定的に捉える市民が多いことが示されている。

エルサルバドルは2021年6月に米ドルと並行してビットコイン(BTC)を法定通貨とする「ビットコイン法」を可決。21年9月には、ナジブ・ブケレ大統領が政府として初めてビットコインに投資したことを発表し、その後複数回に渡って購入を行ってきた。

エルサルバドルは今年9月時点で、2,381 BTCを保有しているとされる。平均取得単価は約660万円だ。執筆時点のBTC価格約286万円に基づいて、2,381 BTCの資産価値は約68億円であり、すべて保有している場合、約89億円の含み損を抱えている見積もりになる。

エルサルバドルのビットコイン法とは

米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。ブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。

▶️仮想通貨用語集

ホセ・シメオン・カニャス中米大学(UCA)は、ビットコイン導入後一年が経過した今、国民の意見を明らかにする目的で、大規模な学術調査を実施。調査は2022年9月9日から27日にかけて実施された。

国内の成人を対象としたサンプル調査として、合計1,269人に面接を行ったもので、誤差はプラスマイナス2.75%(信頼水準95%)であるとしている。

対象者の居住地域は約60%が都市で、約40%が郊外であり、男性が約46%、女性が約55%だった。

約8割が「やめるべき」

まず、ビットコインに対する市民の評価は、10点満点中4.6点。ビットコインに肯定的だった割合(6~10点を付けた人々)は38.7%で、否定的だった割合(0~5点を付けた人々)は61.3%。否定的評価が過半数を占めることになった。

より詳細な項目をみていくと、調査対象者のうち、ビットコインを購入や支払いに使用したことがある人の割合は約24%で、残り76%は使用したことがないと回答している。

「ビットコインに公費を投入し続けるべきか」という問いについては、回答者の77.1%が「やめるべき」とした。14.9%が「続けるべき」と回答し、8%が「分からない」または無回答だった。

ビットコイン法定通貨化による家計への影響についても調査が行われた。「ビットコインにより家庭の経済状況がよくなったか」という質問については77.2%が「変わらない」と回答。「改善した」という回答はわずか3%にとどまっている。17.8%は「悪化した」と答えた。

ブケレ大統領は再出馬を計画

ブケレ大統領が導入したビットコイン法定通貨化に対する市民の評価は低い状況だが、一方で同大統領は支持率を維持している。背景の1つとしては、治安の改善がある。

エルサルバドルの人々は長くギャングによる暴力に悩まされてきたが、3年前にブケレ大統領が就任してから、1日の殺人件数は徐々に減少し、現在は就任当時の三分の一以下になった。

ブケレ大統領は9月、2024年に再び大統領選に立候補する計画だと発表したところだ。

この発表が行われた9月15日には、米格付け企業フィッチ・レーティングスが、エルサルバドルの外貨建て長期発行体デフォルト格付けを「CCC」から「CC」に引き下げている。

同社は、ビットコイン法成立前に、ビットコイン法定通貨化は、為替リスクや規制・運営面でのリスクにより、エルサルバドルの保険会社に悪影響をもたらし得るとの見解を示していた。このため、ブケレ大統領によるビットコイン政策の続行可能性をマイナス要因と評価した可能性もある。

関連エルサルバドルのブケレ大統領、2024年大統領選に再出馬へ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ゲンスラーSEC委員長退任に高い関心
今週は、イーロン・マスク氏に対するドージコイン訴訟の取り下げ、国民民主党の玉木代表による仮想通貨減税要望、米SECゲーリー・ゲンスラー委員長の退任確定に関するニュースが最も関心を集めた。
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。
08:20
マイクロストラテジー、ビットコイン追加購入のための30億ドル調達を完了
米マイクロストラテジーは21日に仮想通貨ビットコイン追加購入のための、2029年満期の無利息転換社債の募集を完了したと報告した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧