ドーシー氏の仮想通貨プロジェクト、Web5の基本指針を発表
Web5の基本指針
Twitter社の前CEOだったジャック・ドーシー氏率いるブロック社の暗号資産(仮想通貨)部門「TBD」は30日、今夏提唱した「Web5」の基本方針を発表した。
TBDはweb2とweb3の利点を組み合わせたWeb5を6月に提唱した際には、反応は「目を見張るものだった」と形容。ただ、分散化と個人のプライバシーを重視したインターネットという当初のビジョンを守るため、以下の基本指針を打ち出した。
これらの性質や項目が当てはまる場合、web5に該当するとの姿勢を示した。
- 個人をエンパワーする分散化されたトラストレスなシステム
- 分散化を強化するためにエコシステムを構築かつ投資するオープンソース・プロトコル
- 分散化された格好で個人が自身のデータを管理・保有するためのソリューションを提供する開発者とプロジェクト
- 分散化されたアプリやプロトコルで利用可能な分散型アイデンティティ・ソリューションを開発する開発者とプロジェクト
TBD側はWeb5を述べつつ、当初の思想に反するプロジェクトが現れている状況を懸念。概念を独占する意図はないとしつつ、本来の思想や信念を保つために、主要な性質を発表したと説明している。
また、将来的には企業や個人、そしてその他の関係者と連携してweb5が公共財となるための基準を定める連合体を設立する意図を表明。引き続きオープンソースな体制を維持している点を強調した。
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DIDとは
Decentralized Identity(分散型ID)の略称。分散型台帳技術(DLT)やその他分散型ネットワークによって登録されることで、中央集権型の登録機関を必要としないグローバルに固有な識別子。
▶️仮想通貨用語集
Web5とは
Web5はWeb3.0とこれまでのインターネットを形容する「web2」を組み合わせた新たな概念。6月に米テキサス州で開催された「Consensus 2022」で構想が披露された。
これまでのウェブは情報交換を民主化した反面、個人情報などのデータがGAFAAなどの第三者に管理が一任されている現状があると指摘。ユーザー個人が自身でデータの管理が可能な分散化されたアイデンティティ(DID)を可能にする概念であると説明した。
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Twitter社の前CEOだったドーシー氏は自身が手がける同プロジェクトは「インターネットに対する最も重要な貢献になる」と力説。個人情報などのデータが分散化された形で保有する状態が整えば、アプリなどの開発者はよりよいユーザー体験に注視できる、などとメリットを語った。
ドーシー氏は過去には「分散化されたWeb3を提唱しながら、多くの資金がVCファンドに流入している」などと指摘した経緯がある。
Twitter社のCEO職を辞任した際にも、「分散化されたTwitter」の構築を目指し、オープンソースなSNSアプリ「Blue Sky」への着手や、ビットコイン(BTC)のライトニングネットワークを活用した技術などに専念する方向性を語っていた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します