アバランチ「Banff5」アップグレード、サブネット間の相互運用可能に
Banff5アップグレード
高速ブロックチェーンのアバランチ(AVAX)は23日、Banff5アップグレードを完了した。サブネット間の直接通信機能「Avalanche Warp Messaging(AWM)」が実装された。
Banff5アップグレードは、アバランチのDeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)などのエコシステムにとって重要なマイルストーンとなる。
AWMは、アバランチのブロックチェーン・アズ・ア・サービス(BaaS)とも称される「サブネット(Subnet)」間の相互運用性を大幅に改善する。
AWMの実装により、個別のサブネットが独自のブリッジを管理する必要がなくなり、サブネット間でデータや暗号資産(仮想通貨)の「シームレスなネイティブ通信」が可能になった。これにより、トークンのクロスチェーンステーキングのような新しいユースケースも構築可能になったという。
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サブネットとは
サブネットとは、アバランチのバリデータによって担保された「ブロックチェーン・アズ・ア・サービス(BaaS)」と言える。ブロックチェーンゲーム「DeFi Kingdoms」や「StepApp」などが、プロジェクト独自のブロックチェーンを構築し、独自トークンでインセンティブ設計された独自のバリデーター群を維持している。
しかし、サブネットでは、「Go」か「Rust」のプログラミング言語を使用してカスタムブロックチェーンを構築することができるため、サブネット間の相互通信は複雑になり、機能の分断が生じていた。
新たに実装されたAWMは、サブネットの全てのバリデーターに参加が義務付けられている、「アバランチ・プライマリーネットワーク」でBLS複数署名を作成することで、サブネット間のメッセージとデータの検証を可能にする。
Ava labsのエンジニアリング責任者のパトリック・オグラディ氏は以下のように述べている。
Avalanche Warp Messagingは、サブネット開発にカンブリア爆発をもたらす触媒だ。独自のGoまたはRustベースのブロックチェーンを立ち上げ、独自のトークンをステークする任意のノードに報酬を付与しながら、他のビルダーのエコシステムとネイティブに相互運用できるようになった。
DeFi Kingdomsのリード開発者Magnus Ironroot氏は、プロジェクトにおける相互運用性の重要性について以下のように述べている。
AWMは、アバランチで構築する重要な理由だ。クロスメッセージングを実現するAWM により、DeFi Kingdomsはアバランチ・サブネット上に構築された他のDeFiおよびゲームプロトコルと簡単に接続できる。
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アバランチとは
アバランチ(Avalanche)は、いわゆる「イーサリアム・キラー」と呼ばれるスマートコントラクト対応ブロックチェーンの一つ。米コーネル大学教授のEmin Gün Sirer氏を中心としたチームにより創設されたプロジェクトで、同氏がCEOを務めるブロックチェーン企業「Ava Labs」が開発を進めている。
12月初旬には、中国の電子商取引大手アリババの子会社Alibaba Cloudが開発者向けのインフラストラクチャーの提供において、アバランチブロックチェーンのサポートを発表。仮想通貨アバランチ(AVAX)が前週比12%高となった。
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