はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ドル指数続落で仮想通貨にも追い風、好材料のアバランチ(AVAX)など上昇

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末の米NY株式市場では、ダウは前日比34ドル(0.1%)高で取引を終えた。

日本時間2日夜に発表された11月の米雇用統計で非農業部門の就業者数や平均時給が市場想定を上回り、金融引き締めペースの減速期待が後退したほか、ターミナルレート(金利最終到達点)の上昇余地を残したことが嫌気された。

来年以降の失業者急増も懸念されており、「欧米諸国のリセッション(景気後退)は免れない」との指摘も少なくない。

一方、ダウの終値では上昇しており、売り一巡後に買い戻しが入るなど拮抗していると言えそうだ。

米金融当局のピボット(政策転換)が迫りつつあるとの見方などが台頭し、売られすぎ水準を示す株やビットコイン(BTC)などリスク資産相場の下支えとなっている。

NY外為市場では、主要6通貨に対する「ドル指数(DXY)」は5ヶ月ぶりの低水準まで下落した。200日移動平均線(200MA)を割り込んでおり、2022年以降に大きく高騰していたドルの売り戻しが先行した。

週足で見ると潮目の変化は明白であり、11月頭にトレンドラインを割り込むと下げが加速。現在の104.3は20年3月のコロナ・ショック直後の高値102.99に迫る水準だ。

DXY/USD週足

DXYのさらなる調整を見込む予想も多く、逆相関にある株式やビットコイン(BTC)などリスク資産に恩恵をもたらすとの論調も少なくない。

10月21日に日銀が24年ぶりの為替介入に踏み切ったドル円相場も150円台から大幅反落し、12月5日時点で134.37円まで下落している。2022年以降はインフレ局面における日米の”金利差拡大”などを背景に円安・ドル高が急進。ドル円が150円台に達するのは、1990年以来のことだった。

関連:ドル円が一時150円台に、1990年以来の円安水準

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.8%高の17,266ドル。

BTC/USD日足

FTX破綻の影響で年初来安値を更新するなど厳しい情勢にあるが、今年5月のテラ(LUNA)ショックの時と比較すると下げ幅は限定的。相場の乱高下要因となるデリバティブ市場のハイレバレッジポジションの多くは今年夏までに一掃されており、(依然として危険水域ではあるものの)現時点では際どく踏みとどまっているとの見方がある。

Glassnodeのデータによると、主要取引所における交換準備金の減少は売り圧力の弱まりを示唆するポジティブなシグナルとなる一方、BTCの取引高は2年ぶりの低水準まで落ち込んだ。

ここ1ヶ月では、暗号資産(仮想通貨)大手企業の連鎖的な破綻(破産申請)報道など悪材料が相次いだため、リスク回避でエクスポージャーを減らした投資家の様子見基調および関心度の低下継続を示している。

アルトコイン相場

個別銘柄では、アバランチ(AVAX)が前週比12%高となった。

背景には、中国の電子商取引大手アリババの子会社Alibaba Cloudが開発者向けのインフラストラクチャーの提供において、アバランチブロックチェーンのサポートを発表したことがある。

アリババグループがバリデーター(検証ノード)運用および開発者向けにインフラ提供を行うのはアバランチ(AVAX)が初めて。

関連:アリババクラウド、アバランチ(AVAX)開発インフラをサポート

アバランチは1190超のバリデーターを擁し、日平均200万件のトランザクションを処理している。Aave、Curve、Sushiなどの主要なDeFi(分散型金融)プロジェクトに対応している。

またAVAXチェーンは昨今、Move to Earn(M2E)系のRunBloxなどNFTゲームでの利用事例も目立つ。RunBloxの開発会社OpenBloxには、ZOZO創業者の前澤友作氏のMZ Web3ファンドが投資先第一号に選定したことで反響を呼んだ。

今年10月には、国内のソーシャルゲーム大手グリーの子会社BLRDが、アバランチのバリデーター運用とアバランチ(AVAX)の保有を発表。「アバランチ財団の運営する投資ファンドBlizzardとの共同出資を含め、さまざまな協業を実施していく」予定を明かした。

関連:国内ソシャゲ大手グリー、アバランチ(AVAX)基盤のWeb3ゲーム開発へ

関連:初心者でもわかるAvalanche(アバランチ)とは|注目すべき点や将来性を解説

その他の銘柄では、アプトス(APT)が前日比4.3%高に。前週比14.7%高、過去2週間で25%上昇した。ウォレットアドレス数は増加傾向にあり、1日のトランザクション数は60万件前後で安定推移している。

最大手取引所バイナンスの発表によれば、Aptos Labsは、Polygon VenturesやAnimoca Brandsらとともに、バイナンスが主導する10億ドルの業界再建基金(リカバリーファンド)にもコミットしている。

Aptosは、Meta(旧Facebook)が開発を手掛けていたディエム(旧リブラ)のブロックチェーンエンジニアによって独自開発されたプログラミング言語「Move」を用いたL1チェーン。

関連:元Metaエンジニアらが開発する新ブロックチェーン「Aptos」とは

先月10日には、Google Cloudがアプトスのノードを検証し、メインネットへの参加予定を含むパートナーシップの締結を発表。共同設立者兼CEOのMo Shaikh氏は、開発者コミュニティの活性化を目指し、支援項目を掲げた。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
07:30
メタマスクにログインできない時の対処法|パスワード忘れ・機種変更も解説
メタマスクにログインできない時の対処法を解説。パスワードを忘れた場合のリカバリーフレーズでの復元方法、機種変更時のウォレット移行手順まで、状況別にわかりやすく説明します。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧