欧米休場でビットコイン動意せず、投資家心理改善の糸口見えぬ中
マクロ経済と金融市場
欧米など株式市場がクリスマス休暇の休場で薄商いにあるなか、暗号資産(仮想通貨)相場も動きは鈍い。
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本日より市場参加者が復帰することから、今後はボラティリティ(価格変動性)上昇も予想される。ビットコインのヒストリカル・ボラティリティ・インデックスは、25日時点で過去最低水準に達した。
ビットコインは前日比0.06%高の16,883ドルと横ばいで推移した。
下値目処は
弱気トレンドの続く暗号資産相場がどこで下げ止まるかは、目下の焦点と言える。
EliZ¥(@eliz883)氏は、週足の値動きからBTCの下値目処について、19年6月の高値の13,000〜14,000ドルにあるとの見立てを示した。
時価総額2位のイーサリアム(ETH)についても、暗い見通しが大勢を占める。
海外のアナリストであるPROFIT BLUE(@profit8lue)氏は、アセンディングトライアングルのトレンドラインを割り込んだ場合、直近安値の1080ドルを試しにいくと言及した。
市場心理の悪化つづく
投資家心理を示すCrypto Fear & Greed Indexは、恐怖(Fear)を示す30未満の水準で低迷する。
テラ(LUNA)ショックの影響で大手ヘッジファンドのThree Arrows Capital(3AC)やレンディングプロトコルCelsius Networkが立て続けに破綻した今年6月には、過去3年間で最も低い「7(Extreme Fear:極度の恐怖)」に達した。
今年11月に大手取引所FTXおよびアラメダ・リサーチが破綻したことで、ネガティブな影響が再び広範に波及した。暗号資産の取引所の外貨準備高はFTXショック後わずか1週間で30億ドル以上減少するなど投資家のリスク回避姿勢が目立つ。
財務(債務)に関する開示情報が不十分だとして業界最大手取引所バイナンスの財務健全性にまで疑惑の目が向けられ、過去のマネロン関与報道を巡る先行き不透明感も燻る。顧客資産の引き出しを停止した仮想通貨貸借サービス企業Genesis Capital及びデジタルカレンシーグループ(DCG)にも懸念が広がっており、投資家のセンチメント悪化は著しい。
DCGはクローズドエンド型の投資信託「ビットコイントラスト(GBTC)」を運用するグレースケールの親会社でもある。GBTCの価格は現物に対して約50%のディスカウント(マイナス乖離)に達している。
FRB(米連邦準備制度)による金融引き締めの影響でリセッション(景気後退)が本格的に意識され始める中、暗号資産市場はより厳しい情勢にあり、投資家心理改善の糸口が見えない状況が続く。
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