ビットコイン週足終値、昨年8月以来の水準まで急回復 個別アルトの物色進む
マクロ経済と金融市場
20日の米NY株式市場では、ダウは前日比330ドル(1.0%)高と反発した。暗号資産関連銘柄では、米最大手取引所運営のコインベースが11.6%高、ビットコインを大量保有するマイクロストラテジーが8.39%高、BTC採掘大手のマラソンデジタルが9.94%高と買い戻された。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.08%高の22,734ドル。
米国時間に利益確定の売り優勢となる場面も見られたがすぐに反発。週足終値を22,714ドルで確定させた。これは昨年8月以来の水準である。
週足200MAの24,738ドルや30,000ドル付近のレジスタンスライン(上値抵抗線)を超えることができれば、トレンド転換と見る向きが強まりそうだ。
オンチェーンデータプロバイダーのSantimentによれば、1,000〜10,000BTCを保有するクジラ(大口投資家)の群れは、約2週間で64,638BTC(14億6000万ドル)を買い増した。
日足以下のRSI(相対力指数)は過熱感が台頭し始め“買われ過ぎ”水準を示しているものの、2022年の度重なる暴落を経て、月足RSIは依然として2019年の底値圏と同水準にある。(下図)
引き続きウクライナ情勢など地政学リスクやマクロ経済の不確実性は懸念されるが、インフレは次第にピークアウトが認められ、FRB(米連邦準備制度)の金利引き上げもペースを縮小するなどようやく最終局面を迎えつつある。今後は欧米諸国を中心にリセッション(景気後退)に陥るかどうかについて、GDP(国内総生産)の行方や企業決算動向に市場の焦点が移っていくことが想定される。
3月に予定される大型アップグレード「上海」を備え、残高がゼロより大きなイーサリアムアドレス数も着実に増加している。Glassnodeのデータによると、イーサリアムは今週、過去最高の9,250万アドレスに達した。
ブロックチェーンソフトウェア開発会社のAlchemyの「2022年第4四半期のWeb3開発レポート」によれば、イーサリアムのメインネットで実行されたスマートコントラクトの数は、2022年に300%増加した。
アルトコイン相場
アルト市場ではブロックチェーンゲーム銘柄が買われた。主要P2Eゲームプラットフォームのネイティブトークンであるアクシー・インフィニティ(AXS)が前日比44.3%高と急騰。フィットネスアプリのSTEPN(GMT)も前日比20%高となった。
アクシーの月間アクティブユーザー数(MAU)は、2020年にピークを迎え20年11月以来最低水準まで低下している。activeplayer.ioの統計データによれば、ピーク時にはMAU280万人規模に達していたが、現在は43万人にまで減少した。
それでも未だかなりの規模のユーザーを抱えており、STEPN同様、根強いコミュニティがエコシステムを支えている。アクシーの基盤チェーンRoninの出来高は前月比41%増とここへきて回復傾向を示す。
Dapp Radarによると、今年以降のプラットフォームにおける販売量は214%増、AXSネットワークで使用されるユニークアクティブウォレット数は59%増となっている。
暗号資産市場のセンチメント回復に伴い、有望アルトの物色が進んでいる。前週比ではアプトス(APT)が67%高、イーサリアム(ETH)レイヤー2ネットワークのOptimism(OP)が24%高を記録した。
BNBチェーン最大手DEX(分散型取引所)のPancakeSwapが、新たにAptosチェーン展開を発表したことなどが材料視された。競争力のあるAptos基盤プロジェクトの追加誘致を行う。
アプトスは安全性とスケーラビリティに重点を置いたL1ブロックチェーンであり、Meta(旧Facebook)が開発を手がけていたディエム(旧リブラ)の元開発者が創設したことでも知られる。
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Optimismは、第1四半期に実施予定の大型アップグレード「Bedrock」を控え、13日にテストネットへの移行を完了している。
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