イーロンマスク、ChatGPT対抗のAI言語モデル「TruthGPT」構想明かす

TruthGPT構想

TwitterとTeslaのCEOでありSpaceXの創設者であるイーロン・マスク氏が、独自の人工知能チャットボット「TruthGPT」を立ち上げることを公表した。マスク氏は米メディアFoxNewsの18日のインタビューで、TruthGPTは「宇宙の本質を理解しようとする真実を追求するAI」として、人類の安全にとって最善の道を提供することを目指すと説明した。

マスク氏は、「TruthGPT」を開始する理由として、情報の自由に悪影響を及ぼす可能性があると、AIアプリ「ChatGPT」への懸念を示した。同氏はかつてOpenAIのAI開発に資金提供したものの、現在はMicrosoftが所有する商業製品になってしまったと指摘。この技術が制御されないままだと、核兵器と同じくらい危険であると語っている。

ロイター通信は、マスク氏が現在、GoogleからAI研究者を引き抜いてOpenAIに対抗するスタートアップを立ち上げるための準備を進めていると報じている。先月、マスク氏はネバダ州で「X.AI Corp」という会社を登録し、その書類にはマスク氏が唯一の取締役として記載されている。

OpenAIとマスク氏との関係は、2015年にマスク氏が同社を共同設立したことに始まる。しかし、彼は2018年に同社の取締役会を辞任し、2019年にはTeslaとSpaceXに注力するためにOpenAIを去ったとツイートした。マスク氏はその際、「TeslaがOpenAIと同じ人材を獲得しようとしており、OpenAIチームが目指すことに一部同意できなかった」と述べていた。

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マスク氏の見解

イーロン・マスク氏は、AI技術が適切に管理されなければ、選挙結果だけでなく、人類全体の存在に対して壊滅的な影響を与える可能性があると警告している。非常に知能の高いAIは驚くほど精巧な文章を作成することができ、世論を操作する可能性があるという理由からだ。同氏はまた、AIが「文明の破壊」の潜在的な力を持っていると指摘し、それが核兵器と同様の脅威であると主張している。

事実、マスク氏は以前から、AI技術の危険性を認識しており、オバマ元大統領との唯一の個別会談で、AI規制を促進するよう提案していたという。同氏は、「GPT-1」以前からこの問題が起こることを予見しており、何年も前から一般市民に警告を発していたと述べている。

マスク氏は3月、ChatGPTの最新版言語モデル「GPT-4」を上回るシステムの開発を6ヶ月間停止するよう求める、AIの専門家や業界幹部らが共同制作した公開書簡に署名していた。この文書は、GPT-4はブラックボックスであり、その内部の仕組みや動作原理が不透明であること、また、AIモデルの発展が人間社会にもたらすリスクが十分に評価されていないことを挙げた。書簡は、AIの倫理や規制に関する議論を促進することを目的としており、多くの賛同者を集めた。

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