ソラナ、米ニューヨーク市に共同ワーキングスペースを開設
仮想通貨エコシステムの発展へ
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)に関する技術を開発するSolana Labsは11日、米マンハッタンの南端地域「Lower Manhattan」に、共同のワーキングスペースを開設することを発表した。
このワーキングスペースは、ソラナのエコシステムのプロジェクトが利用できる。各プロジェクトチームは業務を行うだけでなく、イベントを開催することも可能。最初に、Solana LabsやSolana Foundation、ニューヨーク市の政策立案者らが開設イベントを行うという。
ワーキングスペースは4階分あり、広さは2万5,000フィート四方(約2,320m²)。4階のうち3つのフロアをソラナ関連のプロジェクトが利用する。各チームは使用申請を行って認定されれば、無料でスペースを借りることが可能だ。
開設イベントでは、ニューヨークを拠点にするソラナ関連の企業がプロダクトのデモを行う予定。また、ソラナペイやブロックチェーンゲーム、NFTの受信などの体験も行えるようにするとした。
関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー
このイベントにはPhantomやBlockchain Associationなどのメンバーも出席。会場にはNFTアーティストの作品を展示するという。
Solana Labsの共同創設者Raj Gokal氏は、今回の発表に以下のコメントを寄せた。
今回のワーキングスペースの創設は、ニューヨークの仮想通貨エコシステムを育成するという我々の意向が反映されている。
多くの人々がオフィスを持つことを避ける中、我々は創業初期の起業家が業務をしたり、協業したりできる場を持てるように努めてきた。
また、ニューヨーク市政府の最高技術責任者Matthew Fraser氏のコメントは以下。
新しい技術の世界の中心地として、ニューヨーク市は、Web3企業が成長し、イノベーションを起こせるような環境を作ろうと注力している。Web3技術は、ニューヨーカーに大きな恩恵をもたらしてくれるだろう。
私はソラナコミュニティを歓迎しており、これから協業できることを楽しみにしている。
なお、今回の発表には具体的な日程は記載されていないが、仮想通貨メディア「Decrypt」によれば、発表後に実際にオープンしている模様だ。
Web3とは
「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFTや仮想通貨などを含む。
情報の流れが一方通行だった初期のインターネットは「Web1」、現状の中央集権体制のインターネットは「Web2」と呼ぶ。
▶️仮想通貨用語集
公式ストアは閉鎖
ソラナについては2022年7月、公式ストアがニューヨーク市にオープンした。この実店舗の名称は「Solana Spaces」。小売り・教育を行うスペースとして、来店した人々が直接ソラナ基盤のNFTやWeb3関連技術を体験することを主な目的としていた。
関連:Solana Spaces、ソラナの実店舗がNYでオープン
なお、今年2月には、ニューヨーク市とマイアミにあったSolana Spacesが同月末で閉店することが発表されている。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します