仮想通貨ADAとSAND、米SECの有価証券主張を批判

SECの有価証券主張

米証券取引委員会(SEC)が最大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスとコインベースを提訴した際、有価証券の例として挙げられた銘柄のプロジェクトは、反論のコメントを発表している。

SECは両社の容疑の1つに未登録有価証券の提供を含めており、バイナンスとコインベースの訴状で、それぞれ有価証券に該当する銘柄を複数挙げた。

どちらの訴状にも含まれているエイダ(ADA)については、「Input Output Global(IOG)」が7日にブログを更新。SECがブロックチェーンのカルダノやADAに言及していることは認識しているとした。

その上で、訴状には不正確な事実が多く含まれていると指摘したり、IOGの運営には影響ないと述べたりして、コミュニティらの不安解消に努めている。

ADAが米証券法上の有価証券には該当しないことは過去も現在も同じというのがIOGの考え。分散型のブロックチェーンがどのように稼働するかを理解することが、責任ある法律を作る上で重要であると指摘した。

そして、SECによる執行措置による規制は、ブロックチェーン業界と消費者にとって明確性と確実性が欠けていると非難している。

IOGは、規制当局を交えて各業界が協力することを歓迎すると説明。ブロックチェーンの価値を認識し、現代世界におけるブロックチェーンの役割を理解した規制が必要であると訴えた。

他のコメント

仮想通貨メディア「Decrypt」によると、ザ・サンドボックス(SAND)の共同創設者Sabastien Borget氏が、「Non Fungible Conference(NFC)」のメディア向けイベントで、SECの提訴に言及したという。SANDも両方の訴状で有価証券の例に挙げられた。

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Borget氏は「我々は、SANDが有価証券であるという判断を含め、訴訟で述べられている説明に必ずしも同意しない」と主張。そして、「ザ・サンドボックスのチームが訴訟されているわけではなく、日々の運営に変わりはない」とした。

また「ザ・サンドボックスにとって米国は重要な市場である」と説明。ゲームにアクセスする約3分の1が米ユーザーだという。

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SECの訴状

SECは、どの仮想通貨が有価証券に該当するか、その基準は何なのかなどの明確なルールを事前に公表せずに執行措置を継続。SECの執行措置による規制に対しては、IOGだけでなく、業界内外から批判の声が多く上がっている。

その代わりにSECは、訴状に各銘柄の説明を記載。そして、コインベースとバイナンスの両方の訴状で、法規制の枠組みの項目でHowey(ハウェイ)テストのルールに言及している。

Howeyテストとは

米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテストのこと。

▶️仮想通貨用語集

関連仮想通貨が「証券」に該当するかを判定するHowey(ハウェイ)テストとは

銘柄について例えばSECは、ADAについて、カルダノのネイティブ通貨で、独自のプルーフ・オブ・ステーク(PoS)の仕組みを採用していることや、カルダノは「Cardano Foundation」「IOHK」「Emurgo」という3つの組織が主導していることを指摘。

その上で、3つの組織がADAを販売した利益を開発やマーケディングなどに活用していることや、投資家は3つの組織という他者によって得られる利益を期待していると記載している。

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