米リップル社のCTO、ODLのXRP販売の有価証券性についてコメント
ODLのXRP販売
米リップル社の最高技術責任者(CTO)David Schwartz氏は14日、同社の国際送金ソリューション「On-Demand Liquidity(ODL)」に関する暗号資産(仮想通貨)XRPの販売について、ツイッター上でコメントした。
裁判で米地裁が13日に「XRP自体は有価証券ではない」と判断したことを受け、XRP支持者して知られるLeonidas Hadjiloizou氏が同日に、「ODLにおけるXRP販売は投資契約として有価証券の提供に該当するのか」と質問を投稿。Schwartz氏は「まだ明確な答えは出ていない」と述べている。
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ODLは、異なる通貨の送金を行う際のブリッジ通貨としてXRPを利用。1つの通貨をXRPに交換し、そのXRPを別の通貨に交換することで送金を実行する仕組みだ。
Hadjiloizou氏は上記ツイートで、リップル社の四半期レポートを引用。そこには、ODLに関する四半期ごとのXRP販売量が掲載してある。その上で同氏は、「ODL関連のXRP販売は今、有価証券の販売に該当するのか」と投稿した。
これに対し、Schwartz氏は明確な答えは出ていないと回答した上で、以下のように述べている。
現在は米関連企業に、ODLのXRP販売は行なっていないし、それができないことは大きな問題ではない。
XRPがリップル社から供給されたものではない限り、現在でも米国でODLを利用することはできる。
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弁護士の見解
ODLに関するXRP販売が有価証券の提供に該当するかは、以前から関心を集めてきた。13日付の書類で米地裁は、リップル社がODLを提供し、ODLの顧客にXRPを販売したことも記載している。
Schwartz氏によるとこの点については明確な答えは出ていない中、仮想通貨に詳しい弁護士のBill Morgan氏は今年6月、以下のような見解を示した。
私の考えでは、ODLの顧客へのXRPの販売は投資契約に該当しない。
その理由は、ODLの顧客は非常に短い間XRPを保有するだけで、投資を意図しているわけではなく、利益を期待していないからだ。
米地裁は、XRPの販売から得る資金をリップル社がXRPエコシステムの発展に使い、XRPの価格が上昇することを期待できたとして、機関投資家への販売は未登録有価証券の取引に該当すると判断した。
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